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コラム

SmartHR APIの活用法|連携ツール一覧と業務効率化の成功事例

SmartHR APIは、SmartHRに蓄積された人事労務データを外部システムと安全に連携させるための機能です。
この記事では、API連携によってどのような業務が自動化できるのか、具体的な活用パターンと連携可能なサービスの一覧を紹介します。
APIの導入メリットや実現方法も解説しており、自社の業務効率化に向けたヒントを得ることができます。

社会保険労務士法人とうかい
社会保険労務士 小栗多喜子

これまで給与計算の部門でマネージャー職を担当。チームメンバーとともに常時顧問先450社以上の業務支援を行ってきた。加えて、chatworkやzoomを介し、労務のお悩み解決を迅速・きめ細やかにフォローアップ。

現在はその経験をいかして、社会保険労務士法人とうかいグループの採用・人材教育など、組織の成長に向けた人づくりを専任で担当。そのほかメディア、外部・内部のセミナー等で、スポットワーカーや社会保険の適用拡大など変わる人事労務の情報について広く発信している。

主な出演メディア

  • NHK「あさイチ」
  • 中日新聞
  • 船井総研のYouTubeチャンネル「Funai online」

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SmartHR API連携とは?

人事労務データを活用して業務を自動化 SmartHR API連携とは、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」が管理する従業員データを、外部の様々なシステムやアプリケーションとプログラムを通じて安全にやり取りするための仕組みです。

このAPI連携を活用することで、従来は手作業で行っていたシステム間のデータ入力や転記作業を自動化できます。

結果として、ヒューマンエラーの防止や業務工数の大幅な削減につながり、人事労務担当者はより戦略的な業務に集中できるようになります。 

API連携とは何でしょうか?分かりやすく解説します!

SmartHR APIで実現できること

主な連携パターンを紹介 SmartHR APIの具体的な使い方を理解することで、自社の業務課題をどのように解決できるかが見えてきます。
API連携は、従業員情報のマスターデータ管理から、日々の定型業務である入退社手続き、勤怠管理、給与計算に至るまで、幅広い業務フローの自動化を実現します。
ここでは、代表的な連携パターンをいくつか紹介し、APIがもたらす業務効率化の可能性について解説します。

従業員情報のマスターデータを一元管理し自動で同期

多くの企業では従業員情報が複数のシステムに散在し、情報の不整合や更新漏れが課題となっています。
SmartHR APIを活用すれば、SmartHRを従業員情報のマスターデータと位置づけ、各システムとの情報を自動で同期させることが可能です。
例えば、SmartHRで従業員の住所や所属部署を更新すると、その変更内容が連携先の勤怠管理システムや給与計算ソフトにも自動で反映されます。
これにより、手作業での二重入力や転記ミスを防ぎ、常に全社で最新かつ正確な従業員情報を維持できるようになります。

入社手続きとアカウント発行作業のフローを自動化

新入社員の受け入れ時には、SmartHRへの情報登録だけでなく、業務で利用する各種ツールのアカウント発行が必要です。
API連携を利用すれば、SmartHRに従業員情報が登録されたことをきっかけに、ビジネスチャットツールやグループウェアなどのアカウントを自動で作成するフローを構築できます。
これにより、情報システム担当者が手作業でアカウントを発行する手間を削減できるだけでなく、新入社員が入社初日からスムーズに業務を開始できる環境を迅速に整えることが可能になります。

勤怠・給与計算システムと従業員データを自動連携

SmartHRと勤怠管理システムや給与計算ソフトをAPIで連携させることで、従業員データの同期を自動化できます。
従来、CSVファイルを手動でインポート・エクスポートして行っていたデータのやり取りが不要になり、入社や退社、異動といった人員情報の変更が勤怠・給与システムに自動で反映されます。
この連携により、月次で行われる給与計算業務などの締め作業において、データの不整合や転記ミスによる手戻りをなくし、より正確でスピーディーな業務処理を実現します。

採用管理システムから内定者情報をスムーズに取り込み

採用管理システム(ATS)で管理している内定者の情報を、入社手続きのためにSmartHRへ手入力する作業は、人事担当者の負担となり、入力ミスの原因にもなります。
API連携を活用することで、採用管理システム上で採用が決定した候補者の情報を、ワンクリックあるいは自動でSmartHRに従業員データとして取り込めます。
氏名や住所、生年月日などの基本情報が正確に引き継がれるため、入社手続きの準備を迅速かつ円滑に開始でき、採用から労務へのシームレスな情報連携が実現します。

【カテゴリ別】SmartHRとAPI連携できるサービス一覧

SmartHRは、給与計算ソフトや勤怠管理システムをはじめ、採用管理、タレントマネジメント、ビジネスチャットツールなど、多岐にわたるカテゴリの外部サービスとのAPI連携に対応しています。

これにより、人事労務領域における様々な業務プロセスの自動化と効率化が可能です。

ここでは、SmartHRと連携可能なサービスをカテゴリ別に紹介し、自社の課題解決や利用中ツールとの連携検討に役立つ情報を提供します。 

連携可能なサービスについて紹介します。

給与計算ソフト

SmartHRは、多くの主要な給与計算ソフトとAPI連携が可能です。 代表的なサービスとして「マネーフォワードクラウド給与」や「freee人事労務」などが挙げられます。
これらのソフトと連携することで、SmartHRで管理している従業員の氏名、住所、扶養家族情報、社会保険等級といった給与計算に必要なデータを自動で同期できます。
これにより、毎月の給与計算業務における手作業でのデータ入力やCSVでの取り込み作業が不要となり、作業の効率化と計算ミスの防止につながります。

勤怠管理システム

勤怠管理システムとのAPI連携も広く利用されています。 例えば、「KINGOFTIME」や「ジョブカン勤怠管理」、「freee勤怠管理Plus」といったサービスと連携できます。
この連携により、SmartHRに従業員情報が追加されると、自動的に勤怠管理システムにもアカウントが作成されます。
また、部署異動や退職といった情報も同期されるため、従業員マスタのメンテナンス工数を大幅に削減できます。
常に正確な従業員情報に基づいて勤怠を管理することが可能になります。

採用管理システム(ATS)

採用管理システム(ATS)との連携は、内定から入社までのプロセスをスムーズにします。
連携可能なサービスには「HERP」や「Jobcan採用管理」、「sonarATS」などがあります。 採用管理システムで内定承諾となった候補者の情報を、APIを通じてSmartHRに直接取り込むことができます。
これにより、採用担当者から労務担当者への情報連携が円滑になり、手作業でのデータ再入力の手間とミスをなくし、迅速な入社手続きの開始を支援します。

タレントマネジメントシステム

従業員のスキルや評価情報を管理するタレントマネジメントシステムとも連携できます。 代表的な連携サービスとして「カオナビ」が挙げられます。
SmartHRが持つ従業員の基本情報や組織情報などをタレントマネジメントシステムに自動で連携させることで、人材データベースの構築やメンテナンスにかかる手間を削減します。
これにより、従業員一人ひとりの情報を可視化し、効果的な人材配置や育成計画の立案に役立てることが可能になります。

ビジネスチャットツール

「Slack」や「MicrosoftTeams」といったビジネスチャットツールとの連携により、人事関連の通知を自動化できます。
例えば、新しい従業員が入社した際に、SmartHRへの登録をトリガーとして、社内の関連チャンネルに自動で通知メッセージを投稿する設定が可能です。
また、従業員の誕生日や入社記念日を通知するような使い方もできます。 これにより、社内コミュニケーションの活性化や、情報共有の迅速化を図ることができます。

SaaS管理・ID管理ツール

OktaやAzureActiveDirectory(AzureAD)などのID管理(IDaaS)ツールやSaaS管理ツールとの連携は、情報システム部門の業務を大幅に効率化します。
SmartHRの従業員情報をもとに、社内で利用する様々なSaaSのアカウント発行、権限変更、削除を自動で行うことができます。
入社時には必要なアカウントを即座に発行し、退職時にはアクセス権を漏れなく剥奪できるため、セキュリティの強化とアカウント管理業務の工数削減を両立させることが可能です。

SmartHR API連携を導入する3つのメリット

SmartHRのAPI連携を導入することは、単に作業を自動化するだけでなく、業務の品質向上や組織全体の生産性向上に直結します。 手作業によるヒューマンエラーの削減、システム間のリアルタイムな情報共有、そして担当者の定型業務からの解放がその代表的なメリットです。
ここでは、API連携がもたらすこれら3つの具体的な利点について詳しく解説し、導入による効果を明らかにします。

手作業による転記ミスやヒューマンエラーを削減

複数のシステムに従業員情報を手作業で入力・更新する運用では、どうしても転記ミスや入力漏れといったヒューマンエラーが発生しやすくなります。
こうした単純なエラーが、給与計算の誤りや行政手続きの遅延といった深刻な問題につながることも少なくありません。
API連携を導入すれば、システム間でデータが自動的に同期されるため、手作業によるデータ入力そのものが不要になります。
これにより、人為的なミスの発生源を断ち、データの正確性と信頼性を飛躍的に高めることができます。

システム間の情報共有を迅速化しタイムラグを解消

従業員の異動や昇格、身上変更といった情報は、速やかに関連する全てのシステムに反映させる必要があります。
手動での更新作業では、情報の反映に時間がかかり、部署間での情報共有にタイムラグが生じがちです。
API連携により、リアルタイムまたは定期的な自動同期が実現するため、常に最新の情報が全社で共有された状態を保てます。
これにより、古い情報に基づいた誤った意思決定を防ぎ、システム間のデータの齟齬を解消して、スムーズな業務連携を促進します。

人事・労務・情シス担当者の定型業務にかかる工数を大幅に削減

従業員の入退社に伴う情報登録やアカウント管理など、定型的ながらも手間のかかる業務は、人事、労務、情報システムの各担当者にとって大きな負担です。
API連携は、これらの繰り返しの多い作業を自動化し、担当者を単純作業から解放します。
例えば、入社時のアカウント一括発行や、退職時のアクセス権限の削除といった一連のフローを自動化できます。
これにより創出された時間を、制度設計や従業員エンゲージメント向上施策など、より付加価値の高い戦略的な業務に振り分けることが可能になります。

API連携を導入することによって手入力不要のデータ自動同期が実現します。ミスの削減や情報のリアルタイム共有に加え、人事・労務・情シス担当者の定型業務を自動化でき、担当者が戦略的業務に注力できる環境を構築します。

SmartHRのデータ連携を実現する主な方法

SmartHRのデータ連携を実現するには、複数のアプローチが存在します。 企業の技術リソースや自動化したい業務の複雑さに応じて、最適な方法を選択することが重要です。

エンジニアがAPIを直接利用して柔軟な連携を構築する方法、プログラミング不要で手軽に連携できるiPaaSツールを活用する方法、そして従来ながらのCSVファイルを用いた手動連携があります。

ここでは、それぞれの方法の特徴と適したケースを解説します。

データ連携をする方法を解説します。

APIを直接利用したシステム開発

自社内に開発エンジニアがいる場合、SmartHRが公開しているAPIを直接利用して、独自のシステム連携を構築することが可能です。 この方法の最大の利点は、自社の特有な業務フローや要件に合わせて、非常に自由度の高い連携を設計できる点にあります。 特定のデータ項目のみを連携させたり、複雑な条件分岐を含む処理を組み込んだりできます。
ただし、要件定義から開発、保守運用まで一貫した技術力と工数が必要となるため、相応のコストと時間がかかる点を理解しておく必要があります。

iPaaS(ノーコードツール)を活用した連携

iPaaS(Integration Platform as a Service)は、プログラミングの知識がなくても、Webブラウザ上の操作で様々なクラウドサービス同士を連携させられるツールです。 多くのiPaaSには、あらかじめSmartHRとの接続部品(コネクタ)が用意されています。
これを利用することで、画面の指示に従いながら「トリガー」と「アクション」を設定するだけで、専門知識なしに業務の自動化を実現できます。開発コストを抑え、迅速に連携を開始したい場合に非常に有効な手段です。

CSVファイルによるデータ連携

API連携に対応していないシステムや、ごく稀にしかデータ連携が必要ない場合には、CSVファイルを利用した方法が現実的な選択肢となります。
SmartHRから必要な従業員データをCSV形式で出力し、連携先システムのフォーマットに合わせてExcelなどで加工したのち、手動でインポートします。
特別な開発が不要で手軽に実行できる反面、一連の作業が手動であるため、定期的な連携には手間がかかり、作業ミスが発生するリスクも伴います。 あくまでAPI連携が困難な場合の補完的な手段と考えるのがよいでしょう。

開発者向け|SmartHR APIの技術仕様を確認する方法

SmartHR APIを利用した開発を行う際には、まず公式に公開されている技術仕様を正確に把握することが不可欠です。 SmartHRは開発者向けに、APIの仕様書やリファレンス、テスト環境といった必要な情報をすべてWeb上で提供しています。
これらの公式ドキュメントを参照することで、APIの全体像から各機能の詳細までを理解し、スムーズな開発を始めることができます。 ここでは、開発に着手する上で必要な情報を確認する具体的な方法を解説します。

公式のAPIドキュメントで仕様やエンドポイントを確認する

開発を進める上で最も重要な情報源は、SmartHRが公式に提供しているAPIドキュメント(APIリファレンス)です。
このドキュメントには、利用できるすべてのエンドポイント(情報の取得や更新を行うためのURL)の一覧、各エンドポイントで扱えるデータ項目、リクエストの形式、そしてサーバーからの応答(レスポンス)の内容などが網羅的に記載されています。
開発を始める前には必ずこの公式ドキュメントに目を通し、APIの全体的な仕様を正確に理解することが、効率的で手戻りのない開発の第一歩となります。

アクセストークンを使った認証方法を理解する

SmartHR APIを介して企業の重要データにアクセスするためには、厳格な認証プロセスが必要です。 SmartHR APIでは、アクセストークンを用いた認証方式が採用されています。
開発者はまず、SmartHRの管理画面からAPI連携用のアプリケーションを登録し、認証に必要なアクセストークンを発行します。
APIへリクエストを送る際には、このアクセストークンをHTTPリクエストのヘッダーに含めることで、正当なアクセスであることを証明します。
また、トークンには参照・更新できる情報の範囲(スコープ)を設定できるため、必要最小限の権限を付与することがセキュリティ上推奨されます。

Sandbox(テスト環境)

でAPIの動作を試す 開発したプログラムを、実際のデータが格納されている本番環境でいきなりテストするのは非常に危険です。 SmartHRは、開発者が安全にAPIの動作を検証できるよう、本番環境から完全に隔離されたSandbox(サンドボックス)というテスト環境を提供しています。 このSandbox環境を使えば、架空のデータを用いて、APIリクエストの送信やレスポンスの確認、エラー処理のテストなどを自由に行うことができます。
本番データに一切影響を与えずに十分なテストを実施できるため、安心してアプリケーションをリリースすることが可能です。

SmartHR APIに関するよくある質問

SmartHR APIの導入を検討する際には、料金体系や利用可能なプラン、技術的な制約などについて疑問が生じることがあります。 例えば、APIの利用に追加コストがかかるか、どの料金プランから利用できるかといった点は、導入の意思決定に大きく関わります。 また、開発中に遭遇する可能性のあるエラーコードの仕様なども事前に把握しておきたいポイントです。
ここでは、API利用に関して特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

SmartHR APIの利用に料金はかかりますか?

いいえ、SmartHR APIの機能自体に追加料金は発生しません。

SmartHRの有料プランを契約していれば、そのプランの範囲内でAPIを無料で利用できます。
ただし、連携する外部サービスやiPaaSツールの利用には、別途それぞれのサービス提供元が定める料金がかかる場合があります。

どの料金プランからAPIを利用できますか?

SmartHR APIは、SmartHRの利用状況にかかわらず利用できますが、一部のAPIエンドポイントは上位プランでのみ提供されます。

そのため、プランによって利用できる機能が異なります。無料プランの場合、利用できる連携機能は1業務分に制限されることがあります。
API連携を本格的に活用するためには、自社の契約プランを確認し、必要に応じてアップグレードを検討してください。

APIで取得した従業員の顔写真URLに有効期限はありますか?

はい、有効期限があります。

セキュリティを確保するため、APIで取得できる従業員の顔写真などのファイルURLは、発行から30分間のみ有効な一時的なものです(署名付きURL)。
アプリケーション上で継続的に表示する必要がある場合は、表示する直前に都度APIを呼び出し、新しいURLを取得し直す実装が必要です。

プログラミングの知識のない非エンジニアでも導入することができますか?

はい、連携専用アプリやiPassを活用すれば可能です。

iPassの利用とは画面上のアイコンをつなぎ合わせるだけでワークフローを作れるツールを使えば、コードを書かずに高度な自動化を実現できます。

連携がうまくいかない、エラーが出る場合どのように対処をすればよろしいですか?

原因としてIPアドレス制限やトークンの期限切れ、権限不足か考えられます。

まずは認証・設定を疑い、そしてエラーコードで原因を特定しましょう。

まとめ

SmartHR APIは、人事労務データを外部システムと連携させることで、定型業務の自動化と業務効率の大幅な向上を実現する機能です。

従業員情報の一元管理、入退社手続きの自動化、給与計算システムとの連携など、その活用範囲は多岐にわたります。
連携の実現方法には、自社での直接開発、iPaaSツールの活用、CSVファイルによる手動連携があり、企業の状況に応じて選択可能です。

開発者向けには詳細な公式ドキュメントやテスト環境も提供されており、安全かつ計画的に導入を進めることができます。

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