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コラム

社会保険手続きの電子申請代行|企業のメリットと準備を徹底解説

社会保険手続きの電子申請は、企業における業務効率化の鍵となります。 特に、専門家である社労士が代行する方法を理解することは、手続きの電子化を円滑に進める上で重要です。 この記事では、社会保険手続きの電子申請代行について、企業のメリットや注意点、必要書類について徹底解説します。

社会保険労務士法人とうかい
社会保険労務士 小栗多喜子

これまで給与計算の部門でマネージャー職を担当。チームメンバーとともに常時顧問先450社以上の業務支援を行ってきた。加えて、chatworkやzoomを介し、労務のお悩み解決を迅速・きめ細やかにフォローアップ。

現在はその経験をいかして、社会保険労務士法人とうかいグループの採用・人材教育など、組織の成長に向けた人づくりを専任で担当。そのほかメディア、外部・内部のセミナー等で、スポットワーカーや社会保険の適用拡大など変わる人事労務の情報について広く発信している。

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  • NHK「あさイチ」
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社会保険手続きの電子申請代行とは?

社労士による代理申請の仕組み 社会保険手続きの電子申請代行とは、社会保険労務士が企業に代わって、従業員の社会保険加入や喪失などの各種手続きを、e-Govなどの電子申請システムを利用して行うサービスです。
従来は紙の書類を作成し、役所の窓口へ提出または郵送する必要がありましたが、電子申請に切り替えることで、これらのプロセスをオンラインで完結させられます。
社労士は、委任状の役割を果たす「提出代行に関する証明書」を利用し、事業主の電子署名を省略して代理申請を行います。

社労士が顧問先の社会保険手続きを電子申請で代行する場合、いくつかの準備と手順を踏む必要があります。 まず、事業主の電子署名を省略するための証明書を用意し、次に代理申請を行うためのアカウントを取得します。 最終的に、国の電子申請システムや民間のソフトウェアを利用して申請を実行します。 この一連の手順を理解することで、スムーズな電子申請代行業務が可能となります。

企業が社会保険手続きの電子申請を社労士に代行依頼するメリット

近年、大企業を中心に社会保険手続きの電子申請が義務化されており、中小企業においてもその流れは加速しています。

紙媒体での手続きは時間と手間がかかるため、専門家である社労士に電子申請を代行依頼することで、企業は多くのメリットを得られます。コア業務への集中やコンプライアンス強化など、その利点は多岐にわたります。 

メリットについて解説します。

メリット1:煩雑な事務作業の負担を軽減し本業に集中できる

社会保険手続きは、従業員の入退社や扶養家族の変動など、発生頻度が高い上に書類作成が複雑です。
これらの手続きを担当者が行う場合、多くの時間と労力が割かれ、本来注力すべきコア業務が圧迫されることがあります。
社労士に電子申請代行を依頼することで、これらの煩雑な事務作業から解放されます。 担当者の負担が軽減されるだけでなく、人事や総務部門がより戦略的な業務に時間を使えるようになり、企業全体の生産性向上に貢献します。

メリット2:専門家による正確かつ迅速な手続きが期待できる

社会保険手続きには専門的な知識が必要であり、書類の記入ミスや添付書類の漏れが発生すると、役所での差し戻しや再提出となり、手続きが大幅に遅延するリスクがあります。
社会保険労務士は手続きの専門家であり、最新の法令や様式を熟知しています。そのため、社労士に代行を依頼すれば、正確かつ迅速な手続きが保証されます。
これにより、従業員の保険証が遅滞なく発行されるなど、従業員満足度の向上にもつながります。

メリット3:頻繁な法改正にも自動で対応できコンプライアンスが強化される

社会保険や労働保険に関連する法律は、毎年のように改正が行われます。 企業の人事担当者がこれらの法改正の情報を常に把握し、適切に対応し続けるのは大きな負担です。 手続きに誤りがあれば、コンプライアンス違反となるリスクも伴います。
専門家である社労士に業務を委託すれば、最新の法令に基づいた適切な手続きが確実に行われます。 これにより、企業は法改正への対応漏れを防ぎ、コンプライアンスを遵守した健全な企業運営を維持できます。

社労士への電子申請を代行依頼するメリットは、事務を外注することでコア業務に専念でき、専門家が法改正に即座に対応するため、申請ミスや手続きの遅延を防いで企業の信頼性を高めることができます。

社労士に電子申請代行を依頼する際の注意点

社労士に電子申請代行を依頼することは、業務効率化やコンプライアンス強化など多くのメリットをもたらします。 しかし、その一方でいくつかの注意点も存在します。
外部委託に伴うコストの発生や、社内ノウハウの蓄積が難しくなるといったデメリットを事前に理解し、自社の状況と照らし合わせて慎重に検討することが重要です。

外部委託するためのコストが発生する

専門家である社労士に業務を委託するため、費用が発生します。 料金体系は社労士事務所によって異なり、月額の顧問契約料に含まれる場合や、手続きごとに料金が設定されているスポット契約など様々です。
また、企業の従業員数によって費用が変動するのが一般的です。 自社の予算や依頼したい業務範囲を明確にした上で、複数の社労士事務所から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討する必要があります。 コストと得られるメリットのバランスを十分に考慮することが大切です。

自社に社会保険手続きのノウハウが蓄積しにくい

社会保険手続きを完全に社労士へ委託すると、社内の担当者が実務に直接関わる機会が失われます。 その結果、手続きに関する具体的な知識や対応スキルといったノウハウが社内に蓄積されにくくなる可能性があります。
将来的に手続きの内製化を検討している場合や、担当者が手続き内容に関する従業員からの質問に答えられないといった状況を避けたい場合には注意が必要です。 社労士と連携し、定期的に情報共有の場を設けるなど、ノウハウがブラックボックス化しないような工夫が求められます。

電子申請代行を社労士に依頼する際に企業側で準備すること

社労士に電子申請代行をスムーズに進めてもらうためには、企業側での事前準備が不可欠です。

まず、手続きの対象となる従業員の正確な情報を提供する必要があります。 具体的には、氏名、住所、生年月日、基礎年金番号、マイナンバーなどの個人情報です。 また、被扶養者を追加する場合には、その家族の情報も必要となります。

これらの情報をまとめた従業員名簿やデータを用意しておくと、社労士との情報連携が円滑に進みます。 手続きによっては、賃金台帳や出勤簿などの書類の提出を求められることもあるため、どのような情報や書類が必要になるか、事前に社労士へ確認しておくことが重要です。 

準備することに
 ついて説明します。

電子申請代行を安心して任せられる社労士の選び方

社会保険手続きの電子申請代行を依頼する社労士を選ぶことは、企業の労務管理を円滑に進める上で非常に重要です。 専門知識はもちろんのこと、電子申請システムへの対応力やコミュニケーションの取りやすさなど、複数の観点から比較検討する必要があります。 信頼できるパートナーを見つけるために、いくつかの重要な選定ポイントを確認しましょう。

電子申請システムへの対応実績が豊富か確認する

電子申請は比較的新しい分野であるため、すべての社労士が最新のシステムに精通しているとは限りません。 e-Govはもちろん、多様なAPI対応の労務管理ソフトなど、各種電子申請システムに関する知識と実績が豊富かどうかは重要な判断基準です。
過去の電子申請の代行実績や、自社が利用している、あるいは導入を検討しているシステムへの対応可否を事前に確認しましょう。 実績豊富な社労士であれば、システム上のトラブルにも迅速に対応できるため、安心して業務を任せることが可能です。

料金体系が明確で分かりやすく提示されているか

社労士に依頼する際の費用は、トラブルを避けるためにも事前に明確にしておく必要があります。 どこまでの業務が顧問契約に含まれていて、何がオプション料金になるのか、料金体系が分かりやすく提示されているかを確認しましょう。
例えば、従業員の入退社手続きは月額料金内だが、算定基礎届や労働保険の年度更新は別途費用がかかる、といったケースがあります。 複数の事務所から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較検討することで、自社のニーズと予算に合った社労士を見つけやすくなります。

円滑なコミュニケーションが取れる担当者か見極める

社会保険手続きは、従業員の個人情報を取り扱うため、正確な情報伝達が不可欠です。 そのため、担当者との円滑なコミュニケーションが取れるかどうかは非常に重要なポイントとなります。
問い合わせに対するレスポンスの速さ、説明の分かりやすさ、相談しやすい人柄など、相性も考慮して選ぶことが大切です。
契約前の相談段階で、担当者の対応をしっかりと見極め、長期的に信頼関係を築けるパートナーであるかを確認しましょう。
信頼できる担当者であれば、手続き以外の労務相談もしやすくなります。

社会保険手続きの電子申請代行に関するよくある質問

会保険手続きの電子申請代行を検討するにあたり、多くの企業担当者や社労士の方から様々な問い合わせが寄せられます。

ここでは、特に多く寄せられる質問をピックアップし、それぞれについて簡潔に回答します。

手続きを始める前に、これらの疑問点を解消しておくことで、よりスムーズな導入が可能になります。 

よくある質問をまとめました。
提出代行に関する証明書はどこで入手できますか?

「提出代行に関する証明書」の様式は、日本年金機構の公式ウェブサイトからダウンロードできます。

必要事項を記入し、管轄の年金事務所または事務センターへ提出することで証明書の交付を受けられます。
一度手続きをすれば、その後の電子申請で繰り返し使用可能です。

顧問先の企業もGビズIDの取得は必要ですか?

原則として、顧問先企業がGビズIDを取得する必要はありません。

社労士が自身のGビズIDアカウントでログインし、「提出代行に関する証明書」を添付して代理申請を行うため、企業の電子証明書やGビズIDは不要で、手続きを完結させることが可能です。

どのような手続きでも電子申請による代行は可能ですか?

健康保険や厚生年金、雇用保険の多くの手続きは電子申請に対応しています。

しかし、一部の手続きや特殊なケース、例えば一部の助成金申請や書類の再申請などでは、電子申請が利用できず、紙媒体での提出が求められる場合があります。 対象範囲は順次拡大されています。

セキュリティ面は大丈夫ですか?

e-Govやマイナポータルといった政府の暗号化されたシステムを利用するため、郵送時の紛失リスクや、窓口での書類置き忘れといった物理的なリスクを排除できます。

また、社労士は高い守秘義務を負っており、専用のセキュリティソフトを使用してデータを管理します。

手続きが完了したことは、どのように確認できますか?

システムから発行される「決定通知書」や「公文書」のデータで確認できます。

申請が完了すると、役所から電子データとして公文書が届きます。これをお客様にメールやクラウド共有でお送りしますので、従来のように紙の控えをファイリングする手間も省け、紛失のリスクもなくなります。

まとめ

社会保険手続きの電子申請代行は、社労士が「提出代行に関する証明書」と「GビズID」を用いて、e-GovやAPI対応ソフトを介して行います。

企業にとっては、この代行サービスを利用することで、煩雑な事務作業の負担を軽減し、専門家による正確な手続きを通じてコンプライアンスを強化できるメリットがあります。
一方で、外部委託コストの発生や社内ノウハウが蓄積しにくい点には注意が必要です。

電子申請の実績、料金体系の明確さ、円滑なコミュニケーションを基準に、自社に適した信頼できる社労士を選定することが、電子化を成功させる鍵となります。

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