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コラム

開業後はじめての給与支給までの準備|チェックリストとスケジュール

結論(この記事で分かること) 開業後はじめての給与支給は、「届出」「給与計算システムの初期設定」「支給後の納付」の3つを支給日から逆算して進めれば間に合います。健康保険・厚生年金の新規適用届は事実発生から5日以内、労働保険の保険関係成立届と雇用保険の適用事業所設置届は翌日から起算して10日以内が期限のため、開業直後の1〜2週間に届出を集中させましょう。

10月に開業し、11月25日にはじめての給与支給を控えていると、システムの設定が間に合うか不安になるものです。この記事では、社会保険・労務管理の専門家である社会保険労務士法人とうかいが、支給日から逆算したスケジュールと、事前に済ませる届出・初期設定のチェックリストを解説します。

社会保険労務士法人とうかい
社会保険労務士 小栗多喜子

これまで給与計算の部門でマネージャー職を担当。チームメンバーとともに常時顧問先450社以上の業務支援を行ってきた。加えて、chatworkやzoomを介し、労務のお悩み解決を迅速・きめ細やかにフォローアップ。

現在はその経験をいかして、社会保険労務士法人とうかいグループの採用・人材教育など、組織の成長に向けた人づくりを専任で担当。そのほかメディア、外部・内部のセミナー等で、スポットワーカーや社会保険の適用拡大など変わる人事労務の情報について広く発信している。

主な出演メディア

  • NHK「あさイチ」
  • 中日新聞
  • 船井総研のYouTubeチャンネル「Funai online」

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結論:届出は開業直後に、システム設定は勤怠の締め日までに終える

はじめての給与支給に向けては、届出を開業から2週間以内に、システムの初期設定を最初の締め日までに終えるのが安全です。届出で決まる標準報酬月額などがそろわないと、正しい控除額を設定できないためです。

このセクションのポイント

  • 届出は開業直後の1〜2週間に集中させる
  • システムの初期設定は最初の締め日までに終える

支給日から逆算したスケジュールとチェックリスト

いつまでに何をすればよい?

10月1日開業・同日入社・月末締め翌月25日払い(初回11月25日支給)の場合、次の順で進めます。

時期の目安やること期限・根拠
10月上旬社会保険の新規適用届・資格取得届(年金事務所)事実発生から5日以内
10月上旬〜中旬労働保険 保険関係成立届(労働基準監督署)翌日から起算して10日以内
10月上旬〜中旬雇用保険 適用事業所設置届(ハローワーク)翌日から起算して10日以内
10月中給与支払事務所等の開設届出書(税務署)開設から1か月以内
10月中給与計算システムの初期設定最初の締め日(10月31日)まで
11月10日雇用保険 被保険者資格取得届(ハローワーク)資格取得の翌月10日まで
11月中旬給与計算・確認、振込データの送信振込データの締切は金融機関に要確認
11月25日はじめての給与支給―
11月末日10月分の社会保険料を納付納付対象月の翌月末日
12月10日11月支給分の源泉所得税を納付支払った月の翌月10日

一元適用事業では、雇用保険の設置届・資格取得届は保険関係成立届の後に提出します。概算保険料申告書(成立日の翌日から起算して50日以内)も忘れずに提出しましょう。

給与計算システムには何を設定する?

システムの初期設定とは、給与計算の土台となる会社・従業員の情報を登録することです。次の6項目を確認しましょう。

  • 会社情報:事業所名、所在地、届出で付与された番号
  • 締め日・支給日:例では月末締め・翌月25日払い
  • 手当:給与規程に沿った手当の名称・計算方法・課税区分
  • 保険料率:加入する健康保険、厚生年金、雇用保険の料率
  • 従業員の情報:入社日、標準報酬月額、扶養親族、雇用保険の加入有無
  • 振込口座:従業員の受取口座と会社の振込元口座

このセクションのポイント

  • 社会保険は5日以内、労働保険・雇用保険の設置は10日以内
  • 給与支払事務所等の開設届出書は開設から1か月以内
  • システムの初期設定6項目を締め日までに確認する

社会保険料の控除と源泉税の納付で注意すること

社会保険料は何月の給与から控除する?

社会保険料は、当月支払う給与から前月分を控除するのが基本です。日本年金機構は「5月の給料支払日には4月分の保険料を差し引く」と例示しています。保険料は資格取得月の分から必要なため、例では11月25日の給与で10月分を控除し、11月末日までに会社負担分とあわせて納付します。

源泉所得税はいつ納める?

源泉所得税とは、給与の支払時に会社が差し引いて国に納める所得税です。原則として支払った月の翌月10日までに納めます。給与の支給人員が常時10人未満なら「納期の特例」により半年分をまとめて納付できます(1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日)。申請した月の翌月に源泉徴収する分から対象となるため、10月中に申請すれば11月支給分から適用されます。

このセクションのポイント

  • 社会保険料は翌月の給与で前月分を控除するのが基本
  • 源泉所得税は原則として翌月10日までに納付する
  • 常時10人未満なら納期の特例で半年ごとの納付にできる

社会保険労務士法人とうかいからのアドバイス

今日から次の3点に取り組みましょう。

  1. 期限の一覧を作る:スケジュール表を自社の開業日・入社日に置き換える
  2. 届出の控えを保管する:登録する番号や標準報酬月額は届出の控え・決定通知で確認する
  3. テスト計算をする:締め日前に1人分を試算し、控除額を確認する

このセクションのポイント

  • 自社の日付でスケジュールを作る
  • 届出の控えを設定の根拠にする
  • 締め日前にテスト計算する

よくある質問(FAQ)

Q1. はじめての給与から社会保険料を控除しますか?

支給日によります。保険料は翌月の給与で前月分を控除するのが基本のため、翌月払いなら、はじめての給与から資格取得月の分を控除します。

Q2. 給与支払事務所等の開設届出書の期限はいつですか?

開設の事実があった日から1か月以内です。所轄の税務署へe-Taxまたは書面で提出します。

Q3. 従業員が少ない場合、源泉所得税は毎月納めますか?

いいえ、給与の支給人員が常時10人未満なら、納期の特例の承認を受けて半年分をまとめて納付できます。所轄税務署への申請が必要です。

Q4. 雇用保険の資格取得届はいつまでに出しますか?

資格取得の事実があった日の翌月10日までです。10月1日入社なら11月10日が期限で、所轄のハローワークへ提出します。

まとめ

はじめての給与支給は、届出を開業直後に、システム設定を最初の締め日までに終えれば間に合います。社会保険料の控除月と源泉所得税の納付期限も、スケジュールに組み込みましょう。社会保険労務士法人とうかいでは、開業時の届出や給与計算の立ち上げのご相談を承っていますので、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

監修:社会保険労務士法人とうかい

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