結論(この記事で分かること) 社会保険手続きの外部委託は、手続き漏れ・期限遅れの防止や担当者の負担軽減が主なメリットです。一方で、他人の求めに応じ報酬を得て手続きを代行できるのは社会保険労務士法人に限られる点がデメリットになり得るため、委託先を社労士法人に絞って検討する必要があります。
社会保険の入退社手続きや算定基礎届などは、期限管理と正確な書類作成が求められる業務です。この記事では、500社以上の社会保険手続きを支援してきた社会保険労務士法人とうかいが、外部委託のメリット・デメリットを解説します。
この記事の監修
社会保険労務士法人とうかい
社会保険労務士 小栗多喜子
これまで給与計算の部門でマネージャー職を担当。チームメンバーとともに常時顧問先450社以上の業務支援を行ってきた。加えて、chatworkやzoomを介し、労務のお悩み解決を迅速・きめ細やかにフォローアップ。
現在はその経験をいかして、社会保険労務士法人とうかいグループの採用・人材教育など、組織の成長に向けた人づくりを専任で担当。そのほかメディア、外部・内部のセミナー等で、スポットワーカーや社会保険の適用拡大など変わる人事労務の情報について広く発信している。
主な出演メディア
- NHK「あさイチ」
- 中日新聞
- 船井総研のYouTubeチャンネル「Funai online」
社会保険労務士 小栗多喜子のプロフィール紹介はこちら
https://www.tokai-sr.jp/staff/oguri/
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結論:外部委託の価値は「正確さ」、制約は「委託先が限られること」
社会保険手続きの外部委託は、専門家に任せることで手続きの正確さと期限管理を確保できる点が価値です。一方で、社会保険労務士法第27条により、報酬を得て他人の社会保険手続きを代行できるのは社会保険労務士または社会保険労務士法人に限られており、委託先の選択肢が法律上限定される点は留意が必要です。

社会保険労務士法人でない者が報酬を得て手続き代行を業として行うことは、同法で禁止されています。給与計算ソフトの会社が「社会保険手続きのアウトソーシング」をうたう場合も、独占業務に該当する部分は提携する社会保険労務士法人が担う形で提供されるのが一般的です。
このセクションのポイント
- 社会保険手続きの代行は社会保険労務士法人の独占業務(社会保険労務士法第27条)
- 非社労士が報酬を得て代行することは法律上禁止されている
- 委託先を検討する際は「誰が実際に手続きを行うか」を確認する必要がある
外部委託のメリット・デメリット
メリット:手続き漏れや期限遅れを防げる
入退社の手続きには、雇用保険・健康保険・厚生年金保険それぞれで提出期限が定められています。専門家に委託することで、期限管理と書類の正確性を確保しやすくなります。
メリット:法改正への対応を任せられる
社会保険の適用範囲や保険料率は改定が続いています。たとえば2024年10月からは、被保険者数51人以上の企業で一定の要件を満たす短時間労働者も社会保険の加入対象に拡大されました。こうした制度変更への対応を委託先に任せられます。

デメリット:委託先が社労士法人に限られる
社会保険手続きの代行は社会保険労務士法人の独占業務であるため、給与計算ソフト会社や一般の事務代行会社に直接依頼することはできません。委託先を探す際は、社会保険労務士法人であるか、または提携する社会保険労務士法人が実務を担うかを確認する必要があります。

デメリット:社内に実務ノウハウが残りにくい
手続きを完全に外部委託すると、担当者が実務の勘所を把握しにくくなる場合があります。定例の報告や相談の機会を設けている委託先を選ぶことで、一定程度は補えます。
このセクションのポイント
- 期限管理・正確性の確保がメリット
- 制度改正への対応を任せられる
- 委託先は社会保険労務士法人に限られる(デメリットというより制約)
- 社内のノウハウが薄れる点は報告体制でカバーする
社会保険労務士法人とうかいからのアドバイス
社会保険手続きの外部委託を検討する際は、次の点を確認してください。
- 委託先が社会保険労務士法人かを確認する:独占業務である以上、実際に手続きを行う主体が社労士法人かどうかを確認する
- 対応範囲を明確にする:入退社手続きのみか、算定基礎届・賞与支払届まで含むかを事前に整理する
- 電子申請への対応状況を確認する:e-Govを使った電子申請に対応しているかで、手続きのスピードが変わる

社会保険労務士法人とうかいは、全国の企業を対象に社会保険の入退社手続きから算定基礎届・月額変更届まで、フルリモートで対応しています。 → 社会保険手続きアウトソーシングのご案内:https://www.tokai-sr.jp/service/social-insurance/
このセクションのポイント
- 委託先が社会保険労務士法人かを必ず確認する
- 対応範囲(入退社のみか、算定基礎届等まで含むか)を事前に整理する
- 電子申請対応の有無で手続きスピードが変わる
よくある質問(FAQ)
Q1. 社会保険手続きは社労士以外に代行してもらえますか?
いいえ、できません。社会保険労務士法第27条により、報酬を得て他人の社会保険手続きを代行できるのは社会保険労務士または社会保険労務士法人に限られています。

Q2. 給与計算ソフト会社の「社会保険手続きサービス」は誰が行っていますか?
多くの場合、独占業務に該当する手続き代行部分は、提携する社会保険労務士法人が担う形で提供されています。契約前にどの主体が手続きを行うか確認することをおすすめします。

Q3. 外部委託すると自社の負担はゼロになりますか?
いいえ、完全にゼロにはなりません。従業員情報の提供や書類への押印・確認など、会社側に残る作業もあるため、委託範囲と役割分担を事前に確認することが重要です。
まとめ
社会保険手続きの外部委託は、正確さと期限管理というメリットがある一方、代行できるのは社会保険労務士法人に限られるという法律上の制約があります。委託先選びに迷う場合は、社会保険労務士法人とうかいまでご相談ください。

監修:社会保険労務士法人とうかい 2011年開業・2015年法人化。名古屋本社・東京神田事務所を拠点に、顧問先500社以上の人事労務を全国フルリモートで支援。社労士事務所TOP100(2023年)選出、2026年サステナグロースカンパニーアワード「ライジングスター賞」受賞。
参考資料
- 社会保険労務士法 第2条・第27条(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089
- 厚生労働省「社会保険の適用拡大が進んでいます」:https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/



