働き方改革ブログ(3)

2019.02.11 働き方改革ブログ 久野勝也

2億円事件で変わる、中小企業の働き方

【公式ホームページからスクリーンショット】

ラーメンチェーン大手幸楽苑の「2億円事件」。

2億円事件とは12月31日と1月1日の2億円の売上を捨ててでも従業員のために休みを取らせる幸楽苑の働き方改革です。サービス業があたりまえのように年末年始を働く現状が変わるような事件になってほしいという社長の思いは多くの支持を集めました。 

そして、最近は回転寿司チェーン「スシロー」が2月5日と6日に一斉休業をしました。ちなみスシロー全体の年間売上高は、1,748億円。1日当たりの売上は約5億弱あり、2日間休むと単純計算で、10億円近い売上ダウンとなります。そうしたリスクを負ってでも、一斉休業をする理由について、経営陣は「従業員からの声もあり、働きやすい環境づくりにつなげるため、利用客への影響も考慮したうえで、この時期に一斉休業の形をとることにした」としています。

そして大きな時代の変化を感じたのはメディアや消費者(利用客)がこれを指示してることです。お客からすると利便性を損なうことですが、両社の企業も結果として従業員を大切にする企業だとSNS上で良い評価を得ています。 

明らかに潮目が変わってきています。

 

売上のために営業時間、営業日数を増やすという考え方はこれから受け入れられなくなっていくと思います。それは社員だけでなく、消費者からも受け入れられないのです。

 

人不足を背景に働く人の感情が大切にされる世の中が来ています。一昔前は会社が「従業員を雇ってあげている」という感覚が強かったですが、最近は会社が「従業員に来てもらう」という感覚に変わってきました。

そして、これからこの流れはどんどん強くなってくると思います。どちらが良いとか悪いとかではなくこの流れは止められないと思います。

 

休みが極端に少ない会社は、社員の満足度だけでなく、お客様の満足度まで下げる時代が来ています。そして、いずれ休みが少ないことが、その家族、恋人、友人の満足度も下げる時代がきそうです。

この流れを中小企業は理解して、世の中についていかなければなりません。

 

わたしは以前、百貨店で勤めていました。1231日の夕方まで仕事をして、11日に1日休みをもらい、12日の早朝から仕事をしていました。なんだか、みんなが休んでいる時に自分だけがんばっているという優越感がありましたが、そんな考えをする人はいなくなると思います。

社員やその家族の感情を考えて休みを設定する時代の到来。

わたしにとって幸楽苑の2億円事件は、中小企業が休みをしっかりとっても、稼げる会社にしないと生き残れないということを再認識する事件でした。

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2019.02.04 働き方改革ブログ 久野勝也

働き方改革
中小企業の経営者に求められているのは「生産性アップ」ではない。

働き方改革元年、これから経営環境はがらりと変わります。

4月から年次有給休暇の年5日間の強制取得が始まりますが、マーケットベースで言えば年間休日の120日以上ないと若い子は就職先として選んでくれません。数年後には、年間120日休んで、有給も平均10日くらい取得するのが当たり前の時代が来ると、経営者は覚悟しておいたほうが良いでしょう。

経営者が、働き方改革で社内の「生産性をあげろ」と社内に号令をかけ、現場レベルで生産性をあげて、今よりも短い時間で今よりも高い給与を払える会社にしていくのは非常に大切です。現場の対応はこれで良いと思いますが、経営者の仕事はこれだけでは足りません。

現場の生産性をあげることで、会社の延命にはなりますが、働き方改革で国が考えていることは儲からない会社を世の中からなくしていくことです。国は日本の全体的な給与を上げるには、儲からない会社をなくすほかないと、本気で考えているのです。

そう考えると、経営者が働き方改革を現場の生産性を上げるくらいに考えていると10年後に会社はないでしょう。

働き方改革の時代に経営者がやることはもう一度自社のビジネスモデルの設計図を作り直すことです。

その際に考えないといけないことは、働き方改革で労働日数、労働時間が短くなるなかで、より厳しくなるのは、社員の能力アップだと思います。時間短縮とともに会社は社員を育成する時間も今よりも短くせざるを得ないと思います。つまり働き方改革で社員も育ちづらくなるということです。

現在の労働時間のなかで、社員が1年間にあがる能力が100だとすると、中小企業が休みを120日以上、有給を10日も取らせれば人材育成に割く時間は当然減って、1年間に80くらいにしか能力を最大化できないでしょう。

社員10人の会社だったら、100×10人で1,000だった力が80×10人で800となり2割くらい戦力がダウンすることになります。

何が言いたいかというと、働き方改革で経営者がやらないといけないことは、今の延長線上で生産性をあげることではなく、そもそものビジネスモデルを見直すことです。

つまり人の能力で業績が響かないようなビジネスモデルに変えていくことです。この働き方改革で経営者は、今の延長線上に未来がないということを再認識しないといけません。

それに気づいている経営者はIoTやIT化、自動化にどんどんお金を投資しています。

働き方改革が中小企業の経営者に迫っているのは「生産性のアップ」ではありません。「ビジネスモデルのチェンジ」であることを肝に銘じることです。

時代の変革期、今、投資できない経営者は厳しいと思います。

2018.12.31 働き方改革ブログ 久野勝也

年次有給休暇の強制取得は、従業員が「この仕事は自分がオーナーである」という仕事への意識改革

2019年4月1日から、年10日の有給を得ている従業員に対して会社は、5日は有給休暇を取得させることが労働基準法上の義務となります。

一昔前は、休みを取らず長時間働く人が評価される時代でした。ただ最近は休みを取ってもしっかりと成果を出せる人のほうが評価されるようになってきました。

わたしは与えられた年次有給休暇くらい取得すれば良いと思います。しかし、多くの従業員が取りづらいと言います。仕事で結果を出していれば会社は何も言わないと思います。

 

働き方改革で、従業員も仕事への意識を変えないといけません。

これからの時代、必要なことは自分が担当する仕事を“自分自身の課題”と主体的に捉え、強い情熱と責任感を持って取り組む姿勢だと思います。つまり”自分がこの仕事のオーナー”だと思うことです。

この仕事は”自分がオーナー”だと考えている人が休んでも会社は特に心配になりませんし何も言いません。

反対にこの仕事は”自分がオーナー”だと思っていない人は、雇われ根性が抜けていないのでどこか中途半端で、会社は休まれると心配で仕方ありません。

 

働き方改革で年次有給休暇のルールは変わりますが、これは単に休みが増える権利が増えることではありません。従業員が仕事を“自分自身の課題”と主体的に捉え、強い情熱と責任感を持って取り組む姿勢を持つ改革なのです。

つまり年次有給休暇の強制取得は、従業員が「この仕事は自分がオーナーである」という仕事への意識改革なのです。

 

1年間お付き合いありがとうございます。来年もよろしくお願いします。来年も勝負の1年です。

 

【関連ブログ】 2018.11.12働き方改革ブログ 有給休暇の強制取得(働き方改革関連法)

2018.12.03 働き方改革ブログ 久野勝也

タイムクラウド Time Crowd

働き方改革によって中小企業はこれから「労働時間を減らしながら、売上と利益を向上させる」という課題を課せられています。できなければ、会社が継続できないという厳しい現実があります。この課題を解決するために経営者が注目すべきは「人時生産性(にんじせいさんせい)」です。

「人時生産性」を考える前に、まずは「人時売上高」についての理解が必要です。「人時売上高」とは、従業員一人の時間当たりの売上高で、人時売上高=売上高÷総労働時間という計算式になります。つまり、1人の従業員が1時間にいくら売り上げたかを表す指標です。

では、「人時生産性」は何かというと、「人時生産性」とは、従業員一人の時間当たりの生産性を意味していて、人時生産性=粗利高÷総労働時間という計算式になります。つまり、1人の従業員が1時間にどれだけの粗利益を稼いだかを表す指標です。

この「人時生産性」をあげることがこれからの経営にとって非常に重要です。「人時生産性」をあげるために重要なことは、まずこの総労働時間を次の3つ分けることです。

① 直接的な生産時間・・売上が発生する時間。(顧客との商談時間等)
② 生産時間に付随する業務時間・・売上発生のための準備の時間(見積作成等)
③ 非生産時間・・売上が全く上がらない時間(移動時間等)

そして、大切なことは①を最大化し、②、③を減らすことです。

会社の中で①と②と③の時間がどのくらいあるのか、きちんと把握している社員はどれだけいるでしょうか?ほとんどの社員は、なんとなくしか把握していないのではないでしょうか?今の時間数が分からない以上、減らしようがないと思います。

そこでわたしはタイムクラウドという、仕事ごとの時間を計測するシステムの使用をお勧めします。

スマートフォンのアプリを使えばさらに便利です。スマートフォンをでアプリを起動して、ワンクリックで仕事の時間の計測がスタートします。

自分がどの仕事にどのくらいの時間を使っているか計測することができ、レポートもでます。ビジネス版を使うと、社内でチームの生産性なども可視化できる優れものです。

わたしはまず自分の時間を可視化することにしました。1週間計ってみてほとんど移動しかしていませんでした。ほとんどが③の非生産時間だったのです。移動時間は仕事をした気分になっていますが、まさに非生産的な時間です。肝心の経営の時間はほとんど取れていません。経営者として問題があることが明確になりました。

これからの時代、社内でこういった時間の可視化をすることが重要になってきます。「労働時間を減らしながら、売上と利益を向上させる」ことを求められている時代、社員一人一人がいくら稼げているかを知る必要があると思います。

「人時生産性」を計ることは社員を評価するためにやるのではありません。社員一人一人が自分の仕事が収益につながっているかを意識して、稼げる会社に変えていくためにやるのです。

毎日、同じ業務を同じようにやっても給与は上がりません。だからこそ、自分の仕事を見直して劇的に変えていくことが大切なのです。

そして、まずは最低でも「人時生産性」を給与の3倍にすることだと思います。

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1、働き方改革関連法対応実務徹底解説セミナー
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著者 久野 勝也 (くの まさや)

■社会保険労務士法人とうかい 代表
■株式会社ダイレクトHR 代表

多岐にわたる社会保険労務士の業務のなかでも、採用に関する業務を得意とする。

希望の人材像の設定の仕方や場面別での応募媒体の設定方法、企業を成長させる人材の見分け方など、実践的な採用戦略を指導している。

2018年には採用支援専門会社を立ち上げ、中小企業の成長を人事労務の面から支えている。

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