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経営ブログ(7)

2020.01.10  経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

ゴーンの執念

ゴーン氏の会見を聞いて、その話しぶり、熱量はやっぱりすごいと思うし、非常に頭が良く、逃亡一つとっても法律のことを良く理解し、おそらく会社法についても誰よりも熟知していると感じました。 

 

「会見は中身が無かった」と語るメディアも多くありますが、恐らくそれも彼の戦略ではないでしょうか。

 

ゴーン氏が「日産にクーデターを起こされた」と主張していますが経営幹部や社員がクーデターを起こすとしたらどんな時でしょうか?

 

それは幹部や社員が、経営者のことを全く信頼していない時か、経営者の経営能力がなくて会社の先行き見えなくなった時です。

 

そもそもプロ経営者が「会社にクーデターを起こされた」と言った時点で、ゴーン氏は経営者のプライドは捨てたなと思いました。

 

とはいえ、エネルギーはすごい。

 

与えられた環境がその人の行動を決める。

 

年齢は65歳。

 

日本で検察に起訴されて無罪になる確率は0.01%。

 

公判も5年~10年かかり、実刑になれば塀の中で生涯を終える。

 

恐怖を考えれば海外逃亡も分からなくはありませんが、自分が同じ状況で同じような熱量で行動できるだろうか?

 

 

有罪なのか無罪なのか?

 

 

もしかすると、その真実は解明されないかもしれません。

 

 

ただ平成を代表する経営者の行動力はやはりすごいと思いました。(もちろん犯罪行為は許されることではありません。)

 

 

ただこの執念で事業をやるから結果が出せてきたのだろうとも思います。

 

 

皆さんはどのように感じましたか?

 

【ご案内】
1月22日水曜日の名古屋商工会議所主催の働き方改革セミナーですがおかげさまで現状90名様のお申し込みをいただき満席となりました。
当日お会いできるのを楽しみにしております。

主催:名古屋商工会議所
開催日:2020年1月22日(水)
開催時間:14:30~16:00(受付14:00~)
会場:名古屋商工会議所

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2020.01.03  経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

2020年
労務の時流

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 

本年最初のブログは社会保険労務士らしく2020年の労務の時流について話をさせてもらいます。(あくまでもわたしの私見です)

 

今年の労務のキーワードは次の3つです。

 

1、格差社会の到来

2、優秀なパートタイマーの転職

3、リストラによるトラブルの増加

 

1、格差社会の到来

 

年末にトヨタの労働組合が、一律のベースアップを見直し、人事評価に応じて給与に差がつく方法を会社に提案したことは“能力”格差社会の到来を予感させる象徴的な出来事だと言えます。

 

わたしは多くの企業がこの流れに追随すると考えています。

 

グローバル市場では、年齢や勤続年数で給与を払うのではなく能力で給与を払うのが一般的です。

 

今の日本の給与制度は、新卒初任給、二十数万円(海外は優秀な人材には1,000万以上提示)で募集しているのがほとんどですが、これだと優秀な人材は外資系に行ってしまいます。

 

しかしながら、今の年功序列的な人事制度ではどうすることもできませんでした。

 

どこかでこの人事制度を壊さないといけないと考えていた多くの企業が、人事制度を能力主義に変更していくことが考えられます。

 

また、この4月から始まる中小企業の時間外労働の上限規制で、一気に残業ができなくなります。

 

すぐに違法な会社が摘発されるわけではありませんが、徐々に是正を強いられます。

 

結果として残業ありきで生活をしていた多くの労働者の年収は下がります。

 

時間外の上限規制は、長く働くことで高い給与得ることを許さない改革でもあり、1時間あたりの付加価値が高い人と低い人では年収格差が出ます。

 

2、優秀なパートタイマーの転職

 

2020年の4月から大企業で同一労働同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)が施行されます。

 

この法律は正社員と非正規社員(パートタイマー、契約社員)との格差を是正するための法律ですが、大企業のほうが1年早く始まります。

 

多くの中小企業の経営者は助かったと思っていますが全く逆です。

 

法律違反をしたくない大企業はグレーゾーンを解消すべく、パートタイマー、契約社員の待遇改善に動き出します。

 

それにより大企業のパートタイマー、契約社員の時給単価が上がります。

 

これにより中小企業で安く雇用されている優秀なパートタイマーが大企業に転職していきます。

 

中小企業は大企業に転職できる優秀なパートタイマーを失うことになります。

 

3、リストラによるトラブルの増加

 

日本は内需のみで考えれば人口も減り、低欲望社会化していて物が消費されていく要素はありません。

 

現在、株価は高く、これ自体は非常に良いことですが、日銀のお膳立てや、海外で稼いでいる好調な企業の自社株買いなどに下支えされているだけで、株価と実体経済との乖離があるように感じます。

 

明らかに株価はバブル気味です。

 

株価バブルがはじけ景気が悪くなれば、リストラを考える企業が出てきます。

 

大企業はリストラなどを実施する際には、トラブルが起きないようなしっかりとした離職の条件を提示しますが、中小企業は赤字、キャッシュがないケースが多く、厳しい条件でリストラなどを強行せざるを得ないためトラブルが起きやすくなります。

 

2020年の労務の時流はどれも中小企業にとって厳しいものばかりです。

 

1と2については早急に生産性を高める必要があります。

 

そして3については景気の後退を予測して多めのキャッシュを持っておくことだと思います。

 

2020年の労務の時流いかがだったでしょうか?

 

昨年末のブログでも書きましたが、常日頃から思考のストックをしておくことが大切です。

 

同地域のパートの平均時給が2,500円になったらどう経営するか?

売上が半分になったらどうするか?

リストラしないといけなくなったらどうするか?

 

など思考してみてください。

 

各、時流の具体的な対策などは機会があればブログで解説していきたいと思います。

 

本年もよろしくお願いします。

 

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1月22日にセミナーをします。良かったら来てください。

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2019.12.27  経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

出社したら机の上に社員全員の退職願いが置いてあったらどうするか?

 今年も残りわずかになりました。

 

今年は、創業して8年間の中で最もきつい1年でした。

 

特に前半戦、計画していた戦略のほとんどがうまく行きませんでした。

 

経営というのは、良い時はこんな良い時間が続くはずがないと不安に思い、苦しいときはただ苦しい。

 

そういうものだと言うことに気づかされた1年でした。

 

なんとか後半は盛り返しました。

 

来年はもっとお客さんに喜んでもらいたいし、社員が働き甲斐を感じる組織を作っていきたいと思います。

 

この1年間の気づきは、真剣に考えることが大切だということ

 

会社を経営していると必ずピンチが来ます。

 

売上が半分になる、赤字になる、大切な顧客から契約を切られる、社員が辞める、被災するなどなど。

 

そういう時こそ、心を落ち着けてじっくりと考えることが大切なのですが、いざそんな場面に出くわすと、とてもそのような状態にはなれないものです。

 

途方にくれ、頭の中は真っ白になり、不安ばかりが心をよぎります。

 

どんどん焦っていき、考えるための精神的な余裕も無くなります。

 

冷静さを失った状態で下した誤った判断がどんどん状況を悪くしていきます。

 

だからこそ、常日頃から考えておくことが重要なのです。

 

わたしはそれが全くできていませんでした。

 

経営環境を大きく変えてしまうような場面に遭遇した時に冷静な判断を下せるかどうか。

 

そんな時に、思考のストックがあるかどうかが大きくモノを言います。

 

売上が今の半分になったらどうするか?

 

大口顧客に契約を切られたらどうするか?

 

朝来たら、社員全員の退職願いが机のうえに置いてあったらどうするか?

 

事前に起こった時にどうするかを考えて、思考を蓄積しておくことがとても大切なのです。

 

思考のストックを貯めるために、平常時に

 

「出社したら机の上に社員全員の退職願いが置いてあったらどうするか?」

 

など自分に問いかける。

 

そして頭の中でシミュレーションをしておく。

 

冷静な状態でピンチを想定して、そのピンチを解決するシミュレーションを繰り返す。

 

それを繰り返すことで、思考がストックされ実際にピンチになった時にそのストックが引き出される。

 

そのストックがあれば、出社したら机の上に社員全員の退職願いが置いてあっても、「このパターンね。」となれる。笑。

 

いろいろな会社を見てきましたが、ピンチになった時に本気で会社のことを考えているのは経営者しかいません。

 

会社がやばいと思ったら、わたしが社員でも即座に転職します。

 

社員が給与も貰わないで会社のために働くテレビドラマのような美談はありません。

 

会社のことを本気で考えているのは経営者だけなので、ピンチは自分で解決しないといけないのです。

 

ピンチになったらどうするか?

 

それが分かっていれば、最悪の事態が来ても冷静に手が打てます。

 

この1年間、優秀な経営者にあって自分にないもの、それは思考のストックだということに気づかされました。

 

この思考のストックは経営の羅針盤のようなものなのです。

 

経営者は暇でないといけない。

 

だって考える時間が必要だから。

 

未来を描いて社員がどうしたら幸せになるかと、ピンチになった時にどうするかを思考する。

 

経営者が思考のストックを蓄えることでしか、社員は幸せにならないし、会社が潰れそうなピンチを回避することはできない。

 

皆さんは思考のストックができてますか?

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

来年もよろしくお願いします。

 

来年は1月22日にセミナーをします。良かったら来てください。

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2019.12.06 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

あなたの会社に意味はあるか?
~ニュータイプの時代を読んで~

書籍:ニュータイプの時代(山口周 ダイヤモンド社)を読んで重要だと思った点を書きます。

下の図➀は、縦軸に「役に立つ・立たない」、横軸を「意味がある・意味がない」とした図です。

 「役に立つ・立たない 」という軸は 、機能的に便利かそうでないかです。

 

「意味がある・ない」という軸は、その商品を所有や利用をすることで、心が満たされる、気持ちが高揚する、商品にストーリーや哲学がありどうしても手に入れたい、手に入れることで自己の欲求が満たされるといったことです。

 

コンビニエンスストアのホチキスとタバコの事例で説明します。

 

小売業の優等生であるコンビニエンスストアの棚に、自社の商品を置いてもらうことは簡単なことではありません

 

各社がコンビニエンスストアに自社の商品を置いてもらおうとしのぎを削っています。

 

あなたが文具メーカーの営業マンでコンビニエンスストアに商品を置くことを許されたとしても、ハサミやホチキスなどの文房具はたいていの場合1種類しか置かしてもらえません。

 

そんな中、ある品目だけは200種類以上置かれています。

 

それはなんだと思いますか?

 

タバコです 。

 

ハサミやホチキスは1種類しか置かれていないのに、タバコは200種類以上が置かれています 。

 

なぜそんなことが起こるかと言うと、タバコは 「④役に立たないけど 、意味がある 」からです 。

たばこの銘柄が持つ固有のストーリーや意味は、他の銘柄では変わりができないのです 。

 

マルボロを愛している人にとってマルボロという銘柄は特別で、コンビニエンスストアに行ってたばこを買おうと思った時にマルボロがないと店員に言われて「ないなら別ので良いです。」とはならないのです。

 

それはマルボロという商品に特別な「意味がある」からなのです。

 

ホチキスを買うのに、〇〇社でないといけないと考えている人はほとんどいません。

 

しかし、ホチキスとは違い、たばこに人は意味を感じます。

 

これが 「役に立つ 」と 「意味がある 」の市場特性の違いです 。

 

ホチキスなどの文房具は 「➀役に立つけど 、意味がない 」という市場に位置しています 。

 

つまり定番商品を置いておけば誰も文句は言わず 、それを買ってくれるということです 。

 

そう考えると、「➀役に立つけど 、意味がない 」という商品は、大規模の資本を持って大量に生産し、安く提供できる会社が勝つのです。

 

この市場で勝っていくことはほとんど不可能で、グローバル経済においては世界の一握りの企業がすべてを総取りし、他がすべて負ける市場なのです。

「役に立つ 」の市場の頂上は「超レッドオーシャン 」なのに、多くの企業はは、未だに「役に立つ」を追求し続けています。

 

しかし、本来、会社がやるべきことは「意味がある」の追求なのです。

 

なんらかの「意味」を追求し独自のポジションを獲得することができれば、価格競争からも逃れ継続的にお客さんから選ばれることができるのに、その方向に経営を向けていけるリーダーはほとんどいません。

 

もう一つ自動車メーカーの例をあげると、国産車、ドイツのベンツ、あるいはイタリアのランボルギ ーニなどを、先ほどの図に当てはめてみると下の図4のようになります。 

国産車のほとんどが 「➀役に立つけど 、意味がない 」になります。

 

「快適で安全な移動手段という便益 」を提供しているだけで 、特に 「自分の人生にとっての意味合い 」などの価値は提供していません。

 

次に 、ベンツはどうかと言うと 「➁役に立つ上に 、意味もある」に含まれることになります 。

 

「快適で安全な移動手段 」に加えて「ベンツに乗るという意味 」を求めて高級なベンツに乗るのです。

 

そして、イタリアのランボルギーニなどの超高級車はどうかと言えば「➂役に立たないけど 、意味がある 」に含まれることになります 。

 

数百馬力のエンジンを搭載していても、速度規制があるのでスピードは出せないし、二人乗りでゴルフバックする乗せるのに一苦労なくらい狭いです。それでも数千万円払って乗りたい人がいるのです。

 

ランボルギーニを購入する人にとっては 「唯一無二の意味 」を与えてくれるものなのです 。

 

各セグメントごとの金額を見てみると「意味がある 」ことの経済的価値が大きいことが分かります。

 

「➀役に立つが、意味がない」 100万円~300万円 

「➁役に立つし、意味がある」500万円~1,000万円 

「④役に立たないが、意味がある」2,000万円~1億円以上

 

競争のない、お客さんから多くのお金をもらえる唯一の方法は「意味を持たせる」ことです。

 

 

つまり、経営者がやるべきとは会社や商品に「意味を持たせる」ことなのです。

 

 

多くの中小企業は、明日なくなっても誰も困りません。

 

 

それは「意味がない」からです。

 

 

あなたの会社、あなたの会社の商品は今、どこのポジションでしょうか?

わたしはこの本を読んで、自分の会社や商品・サービスを「意味がある」ものに変えていかなければならないと感じました。

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来年の1月22日水曜日に名古屋商工会議所主催のセミナーで働き方改革の講師として登壇させていただくことになりました。

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2019.11.29 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

大企業の早期退職から感じる経営の緊張感

LIXILグループは、早期退職者を募集すると発表しました。

 

対象は、50歳以上で勤続10年以上の計約6,900人の正社員。募集人数は定めていないと言います。

 

早期退職者の今後の就職先の確保や退職金もしっかり払うとのことなので労働法的には問題がないと思いますが、世の中の大きな変化を感じます。

 

この早期退職は、10年以上勤めたベテラン社員に対して、「これから時代が変わるのに、あなたたちは変われなかった。だから他の場所でがんばってください。」というメッセージだと感じます。

 

LIXILは、世界で勝つためにいろいろなチャレンジをしてきました。

 

しかしながら、その時々の経営者が判断を誤まり、今の非常に厳しい状態になっています。

 

大企業だから多少業績が悪くても、資金調達できていますが中小企業が同じような業績不振なら簡単に倒産しています。

 

人が多くいれば売上が上がる時代は完全に終わりました。

 

これから他の大手企業でも、こういった早期退職制度がどんどん増えていくと思います。というかこの2,3年はどの大手企業も業績の良し悪しにかかわらずやっています。

 

早期退職制度とは、変わらないといけない、大きく変えると言う社外、社内へのメッセージです。

 

世の中が大きく変化しようとしています。

 

どの企業も余裕などないのです。

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2019.11.22 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

社員の将来年収を明示する

今年も残り僅か。来年の事業計画について考えている経営者も多いのではないでしょうか?

 

多くの会社の経営計画発表会に参加させてもらいますが、ほとんどの会社が会社の売上・利益・社員数・生産性など会社組織としての計画発表が中心となっています。

 

わたしは「経営計画には、社員の将来年収も明示すべきだ」と考えています。

 

先が見えない時代ではありますが、将来、年収としてどのくらい給料が払われるのかを計画として示されていないと、社員はワクワクしませんし、家族がいれば生活設計という現実を突きつけられ転職という言葉が頭をよぎります。

 

多くの社員が気にしていることは「中期計画の中で私の未来はどうなるのか?」です。こんな言い方をしたら元も子もありませんが、人は、会社や社長のために働くのではなく、自分のために働きます。

 

社長に対して口では言わないかもしれませんが、本音は自分がどう評価されていくらの収入を得られるのに非常に関心があります。

 

優秀な社員はどれだけ素晴らしい経営計画を作ったとしても、適切な待遇を提示しなければついてきません。       

もちろん会社の理念、会社の考え方も大切ですが、経営計画の策定は一歩踏み込んで、目標とする将来の平均年収や社員の個人別年収推移表を作成して人件費を経営計画に盛り込み、今後、社員の生活がどうなるか明示してみてください。

 

社員が働きやすく、やりがいを感じる組織を作りたいと考えている経営者は多いと思いますが、そのひとつとして、社員の生活水準を高めるということも非常に大切になります。

 

経営者の仕事は、会社のビジョンや理念を語り、社員に夢を感じさせることですが、収入面において夢を持たせてあげることも大事な仕事なのです。

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【ご案内】

来年の1月22日水曜日に名古屋商工会議所主催のセミナーで働き方改革の講師として登壇させていただくことになりました。

事務所が多治見にあったころから、いつかは名古屋に出ようと思い、名古屋商工会議所の会員になり、毎月のように名古屋の商工会議所さんにセミナールームをお借りして自主開催セミナーをやっていました。

そんな中で名古屋商工会議所の松田様と知り合いました。

 

今回のセミナーは名古屋商工会議所の松田様からの依頼です。袖振り合うも他生の縁ですね。

講師をさせていただけることを大変嬉しく思いますし、全力でやりたいと思います。
また、名古屋商工会議所が開催する働き方改革!シリーズ講演会(全12回)にも関わっていきます。
是非、ご参加ください。

主催:名古屋商工会議所
開催日:2020年1月22日(水)
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2019.10.25 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

未払い賃金の請求期間が2年から3年へ
経営者が今やるべきこと

300社以上の中小企業を見てきて、未払い残業がゼロだと言い切れる会社はほとんどありません。

始業時刻が9時だとして、準備も考えれば15分前には会社に来るべきだと思っていますし、休憩時間が1時間と言っても仕事が忙しければ少し早めに休憩を終え仕事をはじめたり、グレーな時間は存在します。

 

先日の日経新聞でこのような記事がありました。

 

2019/10/20 日本経済新聞抜粋

未払い賃金請求期間、まず3年に延長へ 厚労省

“厚生労働省は働き手が企業に未払い賃金を請求できる期間について、現行の2年を3年に延長する検討に入った。2020年4月の改正民法施行で賃金に関する債権の消滅時効が原則5年となるのに対応する。労働者の権利を守るため将来は5年への延長を視野に入れつつ、企業経営の負担が過大にならないよう、まずは3年への延長で制度改正の実現をめざす。”

 

未払い残業で訴えられるリスクはどんどん大きくなっていきます。

 

最近は未払い残業を計算するアプリ(ザンレコ)なども出ています。

アプリで残業を計測し数百万という金額が請求できるとしたら、誰でも請求するのではないかと思います。

 

【ザンレコ】GPSで会社にいる時間を自動で計算してくれるアプリ
アプリから簡単に弁護士に相談できる。

 

経営は楽しいことばかりではありません。

社員から辞めたいと言われたり、やる気が出ないと言われたりもしますし、会社が赤字でも、どんなに仕事ができない社員でも、給料を払い続けなくてはいけません。

来年にはパワハラ防止法も施行されます。社内の労使紛争はさらに増えると思います。

 

日本経済が右肩上がりのころは、1日あたりに作れる量を最大にし、たくさん作れば売れました。とにかく人を増やせば良かったし、給与を増やし続けることができました。人が多い会社が多くの利益を上げることができました。

 

ただ今は違います。物は作りすぎれば残りますし、人が多いだけでは利益がでなくなってしまいました。

 

雇用には大きなコストとリスクがありますが、それがこれからもっと大きくなります。

 

2019年もあとわずか。恐らく来年度の計画を立てている会社も多いと思いますが、将来の展望の中でどうして人を雇うのか?そのミッションが人を雇用しないと出来ないかを再度検討する時期だと思います。

 

なぜ、人を増やすのか?減らすのか?

 

会社の数字のために売上を上げるのでは、社員もついてこないし、1人でできるのなら1人でやったほうが良い時代に変わってきています。

 

これからは、1人ではできないことを実現したいから会社を大きくする時代です。

 

あらためて経営者が経営を通じてどんなことを実現するか真剣に考えないといけません。

 

人を採用し、夢を実現するという考えなしに、人を採用し続けるにはあまりにコストがかりすぎます。

 

大きく労使の環境が変わるこのタイミングで、改めて経営者として何がしたいか見直してみてください。

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来年の1月22日水曜日に名古屋商工会議所主催のセミナーで働き方改革の講師として登壇させていただくことになりました。

事務所が多治見にあったころから、いつかは名古屋に出ようと思い、名古屋商工会議所の会員になり、毎月のように名古屋の商工会議所さんにセミナールームをお借りして自主開催セミナーをやっていました。

そんな中で名古屋商工会議所の松田様と知り合いました。

 

今回のセミナーは名古屋商工会議所の松田様からの依頼です。袖振り合うも他生の縁ですね。

講師をさせていただけることを大変嬉しく思いますし、全力でやりたいと思います。
また、名古屋商工会議所が開催する働き方改革!シリーズ講演会(全12回)にも関わっていきます。
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2019.10.11 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

弊社の顧問先は、
成長企業が多いのが特徴です。
~成長企業の3つのポイント~

 社会保険労務士法人とうかいの顧問先は成長企業が多いのが特徴です。

成長と言うと売上をガンガン伸ばしていると言ったイメージかもしれませんが、わたしが考えている成長企業は次の3つのすべての条件を満たしている先になります。

 

➀毎年、売上額、粗利額が伸びている。

➁売上額、粗利額を伸ばすために商品そのものや、商品の売り方を変化させている。

➂毎年、社員の労働条件が向上している。

 

➀毎年、売上額、粗利額が伸びている。

会社はお金がなくなると潰れます。中小企業は上場企業のように第三者が出資してくれるわけではありませんので、会社の資金を蓄えるにはやはり売上額、とくに粗利額を増やし、利益を出し会社の資金を増やすことが大切になります。

 

➁売上額、粗利額を伸ばすために商品そのものや、商品の売り方を変化させている。

今、順調に業績を伸ばしていても同じ商品を、同じようなやり方で販売していれば次第に売上は下がっていきます。

成長企業の経営者の特徴は、「革新3割、保守7割」で新しいことを30%取り入れて残りの70%は維持させるという発想で常にチャレンジしています。

 

➂毎年、社員の労働条件が向上している。

経営はやっぱり人です。人なくして事業は成立しません。

人不足の昨今、優秀な人材であれば他社から引き抜かれることもあります。世間相場を意識しながら給与を引き上げていくことも考えないといけません。

また、働き方改革を通じて、休日数を増やしたり、有給の消化率を増やしたり、子育てをしながらでも働きやすい環境を作ったりしていくことも重要でこちらは他社企業と足並みをそろえながら、一部の制度については他社と差別化になるようなものを検討していくことが重要になります。もちろん、これらの実践には生産性向上が不可欠ですし、➀の粗利額の向上は必須になります。

 

成長企業の特徴、いかがだったでしょうか?

➁ができていない企業は多いのではないでしょうか?

➁を実践するためには、リスクも伴います。しかしながら会社を継続し続ける唯一の方法でもあります。優秀な経営者は、経営計画発表会などで「革新3割」の重要性について社員に説明し、しっかりと時間、予算、人的なリソースを割いています。

「脱下請け」「粗利向上」「イノベーション」などスローガンは掲げるものの、実際には、人員、予算、時間などを投入できていない経営者の会社はこれから厳しいと思います。

2019.09.20 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

実験都市多治見
 アマゾンがはじめる置き配とは?

置き配、この言葉をご存知ですか?

9月11日にAmazonがある発表をしました。(PRESSリリース詳細

岐阜県多治見市で「置き配指定サービス」の利便性や効果を検証する実証実験を行います。

10月から11月までの約1か月間、岐阜県多治見市に届けるamazonの商品を「置き配指定サービス」を標準の配送方法として、在宅・不在に関わらず、指定の場所に商品を届けるというものです。

 「配送ボックス」、「玄関」、「ガスメーター」、「ガレージ」、「自転車の荷物かご」、「ビルの受付係」など、置き配を希望する場所を選び、置き配が完了すると、ドライバーは専用のタブレットを使って、商品を配達した場所の写真を撮影します。

 

注文者は、配達完了のメール、またはAmazonの配達状況確認ページで確認することができます。

 

このAmazonの取り組みは、非常に秀逸だと思います。

 

今、Amazonを悩ませているのは物流です。

 

2017年にAmazonに危機が起きました。

 

「ヤマトショック」

 

Amazonの物流を支えるヤマト運輸で、残業代の未払い(約190億円)などの労働基準法違反が起きました。

 

増え続ける物量に対して、長時間労働、現場は空前の人手不足で解消の気配は見えない。時間の管理も甘くなっていました。

 

ヤマト運輸ですら、Amazonの成長スピードについていけていなかったのです。

 

この時、ヤマト運輸の社長は、社員の労働環境を改善するため、宅急便の荷受け量を抑制すると発表。同時に、17年9月をメドに宅急便取扱量の約9割を占める法人向け運賃の値上げを求めていくほか、個人向け料金も消費増税時を除き27年ぶりに引き上げるとしました。

 

このときのヤマト運輸の方針が物流業界やその取引先にもたらした激震の大きさから、「ヤマトショック」といわれています。

 

これを契機にヤマト運輸は、アマゾンとの値上げ交渉し、配送代を1個当たり平均280円前後から400円強へと約4割引き上げたとも言われています。

 

Amazonにとっても大きな誤算であり、物流戦略の見直しを迫られる事件となりました。

 

Amazonは、「ヤマトショック」をきっかけに、同種の物流リスクは増すと考えて様々な物流手法、ルートを開発しています。

 

そんななか、Amazonが仕掛けた置き配指定サービス。

 

「そうかその手があったか」と誰しもが思う手段ですが、それを日本のスタンダードにしていこうという改革の精神は本当にすごい。

 

そして、この置き配が定着すれば、物を運ぶ方法は一気に増えます。再配達をしなくて良いなら、再配達システムや倉庫を持たなくても良いので個人のドライバーでも対応が可能になります。そして、それはAmazonにとっても、配送の方法・手段が増え歓迎すべきことです。

 

わたしは置き配が、日本に物流革命を起こすと思います。今後、この置き配がどうなっていくかが楽しみです。

 

多治見市民としてまず10月に入ったらすぐに本を注文して置き配してもらいます。

#Amazon
#置き配

2019.09.13 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也

ネットリテラシーの低い経営者が
会社を潰す!

「夫が育休明け早々転勤命令が出て、退職することになった」という大手化学メーカーのツイッター炎上のニュースは、皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。

この炎上トラブルにより大手化学メーカーは時価総額627億円を一夜にして失いました。会社としては法律的に問題のない対応をしていたかもしれませんが、結果としてSNSで炎上したことにより、大きな問題となりました。

私は、今回のポイントは2つあると思います。

1つ目は、経営陣が、労務トラブルが起きればネットで拡散する可能性があることを認識していなかった。または、そうなった時の影響力を甘く見ていた。

2つ目は、炎上後も、経営陣が1人の従業員とのトラブルだと考えて対応を誤ったことです。ネットで炎上した時点で、トラブルの構図は1人の従業員と会社のトラブルではなく、社会全体と会社のトラブルになっていたのですが、その意識がなかった。

ひと昔前と違って労務トラブルは、もはや従業員と会社の問題対応にはとどまらず、SNSを通じて、従業員の友人、家族をはじめ、社会全体に拡散されます。

労務トラブルでネット炎上すれば、トラブルの図式は従業員と会社の問題ではなく、社会全体と会社の図式になります。

 

全く関係のない第三者が、会社の対応が正しいかどうかの判断してしまうのです。もはや、法律的に正しいかではなく、企業の責任としてどこまでやるべきかのジャッジが下されるわけです。

 

これからの時代は、このようなネットでの炎上をきっかけにマーケット自体の労働条件や労働環境が改善していくかもしれないなとも思います。

 

いずれにしても、法律で最低限やっているから良いでは済まされず、それで良いか、ネットを通じて社会全体がジャッジする時代になっているのです。

だからこそ現代の労務トラブルはネットの影響力をしっかりと考えて対応していく必要があります。

 

『うちは中小企業だから大丈夫。』

 

中小企業の社長からこんな声が聞こえてきそうですが、わたしは、このような問題が、これから中小企業でもどんどん起きるのではないかと心配してます。

わたしの印象では、中小企業の社長は、ネットのリテラシーが低い方が多く、労務トラブルが起こっても炎上するという意識を持っていません。

自分が炎上トラブルに巻き込まれるとは、夢にも思っていないので、一度炎上すると、対応を誤り、求人応募の減少、信用低下による取引の停止、従業員のモチベーション低下を引き起こし、最悪倒産という結果になってしまうのではないかと心配しています。

大手企業ならネットで炎上しても、今まで積み上げてきたものもありますし、資金もあるのでリカバリーは可能かもしれません。

ただ中小企業で炎上すれば、事態を鎮静化するのに莫大なコストがかかり経営的にもかなりきつくなると思います。

ネットリテラシーの低い経営者が会社を潰す。

 

会社を継続していくために、社員の生活を守るために経営者はネットリテラシーを高める必要があるのです。

著者 久野 勝也 (くの まさや)

■社会保険労務士法人とうかい 代表
■株式会社ダイレクトHR 代表

多岐にわたる社会保険労務士の業務のなかでも、採用に関する業務を得意とする。

希望の人材像の設定の仕方や場面別での応募媒体の設定方法、企業を成長させる人材の見分け方など、実践的な採用戦略を指導している。

2018年には採用支援専門会社を立ち上げ、中小企業の成長を人事労務の面から支えている。

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