2019.02.18 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
先日、大手回転寿司チェーンの従業員が、切った魚をごみ箱に入れ、またすぐに拾ってまな板の上に置き直している動画をインスタグラムに投稿し、退職処分となりました。さらにその件をめぐって会社も元従業員に対して刑事、民事での法的措置の準備に入ったことを発表しました。
他にも、大手コンビニで、商品のおでんのしらたきを、従業員が口に含んで戻す動画が投稿されたり、大手中華料理チェーン店の厨房で、中華鍋から上がる炎にタバコの火をつける動画が投稿されたりして社会的な問題になりました。
バイトテロという言葉のとおり、こうした事件は会社の株価を下げ、また会社の信頼を大きく失墜させます。一旦拡散すれば、お客さんは離れ、長きにわたり売上を下げることにもなります。
こういったネットの上の炎上動画や炎上書き込みが怖いのは、一旦拡散してしまうと消すことが難しいことです。また、こういったニュースがあるたびに過去のニュースが再度ピックアップされます。2013年に起きたコンビニの従業員が冷蔵庫に入って炎上した事件は、最近の騒動の中で再び様々なメディアで取り上げられています。人々の記憶からも消すことができないのです。
会社は大きなダメージを追いますが、わたしは一番きついのは、その会社で働く他の従業員だと思います。一部の従業員の悪質な悪るふざけのために、そこで働く従業員の自信やプライドも傷つけます。家族や身内も悲しい思いをすると思います。内定辞退などもあるのではないかと思います。
中小企業で同様のことが起きればあっという間に炎上倒産するでしょう。
これからの時代、すべての会社はこの炎上のリスクをケアする必要があります。
このような事件を受けて、中小企業がすぐに取り組んだほうが良いのは、まず従業員教育だと思います。SNSでこういったことをするとどういった影響を及ぼすかを、従業員に理解させないといけません。
SNSへの理解の浅い従業員は、ふざけた投稿など友達しか見ないと思い込んでいます。そして、悪ふざけは瞬時に拡散することに気づいていません。そして、バカな行為はメディアのネタになり、大きく取り上げられるようになったことをしっかりと理解させないといけません。悪ふざけで炎上した結果、その従業員自体も社会的、経済的制裁を受ける時代なのです。
そして、わたしがもうひとつやるべきだと思うのは、採用する人がFacebookやインスタグラムなどのSNSで、普段どのような行動をしているのか採用前に事前にチェックすることだと思います。つまりこれから入社してくる従業員に関して、炎上させるリスクのある人間を雇わないようなフィルターをかけていく必要があると思います。
わたしがお勧めするのは「ネットの履歴書」というサービスです。ネットの履歴書は、SNSやネット上で、過去に問題となりそうな書き込みなどをしていないか調べるサービスです。これから採用する人がFacebookやインスタグラムなどのSNSで、普段どのような行動をしているのか採用前に事前にチェックするのです。
つまり、炎上させそうな従業員を雇わないという発想です。
これからの時代、一つの炎上から会社が倒産する時代です。
ネットの炎上リスクについて従業員を教育するのと同時に、炎上させそうな従業員は雇わないという発想もいると思います。
【参考】 ネットの履歴書
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2019.01.28 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
弊社と同時期に開業した社労士事務所があります。当初はわたしのほうが事務所を伸ばしていましたが、ある時逆転されました。わたしは「マンパワー強化」をし、自分ができる仕事を増やしてきましたが、すぐに限界が来ました。自分に足りなかったものが今だからよく分かります。
世の中には、会社を伸ばす経営者と伸ばせない経営者がいます。伸ばす経営者は、必ずといっていいほど「仕組み化」に投資しています。反対に、伸ばせない経営者は「マンパワー強化」に意識が向いています。伸ばせない経営者ほど、自分がやらなくても良いことを「自分でやった方が早い」と考えてしまう傾向があります。
伸ばせない経営者の特徴は、自分の能力に自信があり自分がやれば高いクオリティで部下の半分の時間で終わるなどと考える、所謂【仕事のできる人】です。自分でやれば1時間で終わるものを部下が2時間かかれば、そのスピードに我慢できず、仕事を取り上げて自分でやろうと考えます。こうなると部下は育たず、経営者はどんどん忙しくなっていきます。結果、本来やるべき経営者としての仕事ができなくなり成⾧はストップします。
そう考えると会社を伸ばすには「仕組み化」が必要になりますが、「仕組み化」とは経営者がやれば100点の仕事を誰がやっても60点以上取れるようにすることです。この時に経営者と同じレベル感を求めないことも大切です。100点を求めてしまうと、やっぱり自分がやらないといけなくなってしまうからです。また、100点を取れる人材は、社員の中にはいないのです。そんな優秀な人なら独立しているはずです。
そもそも、社長より社員の給与のほうが安いのに、社長と同じようなパフォーマンスを望むこと自体間違っています。同じようにできるなら社長と同じ給与でないとおかしいです。
弊社と同時期に開業した社労士事務所があります。当初はわたしのほうが事務所を伸ばしていましたが、ある時逆転されました。わたしは「マンパワー強化」をし、自分ができる仕事を増やしてきましたが、すぐに限界が来ました。
その事務所は「仕組み」を追求し誰がやっても高いクオリティのサービスを提供できることを追求していました。その経営者は経営戦略の立案や社内の人事に注力していました。わたしは同じ時期に部下でもできる作業に追われていたのですから、結果は明らかです。
時代の転換期。経営者がどれだけ経営に時間を割けるかで会社の成⾧が変わります。「自分でやったほうが早い」という考えが成⾧を止めます。伸ばせない経営者は、今年は「仕組み化」に注力してみてください。
2019.01.21 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
『トヨタとパナソニック 新会社設立へ EV用電池の共同生産』というニュースがありました。自動車産業に押し寄せる、まさに「CASE」(Connected、Autonomous、Shared、Electric)のはじまりです。
この提携で「CASE」の中のElectricの流れは加速すると思います。待ったなしです。
そして、この波は自動車業界だけでなく、周辺の産業までも巻き込んで、破壊と変革を引き起こし、ビジネスの在り方を根本的に変えると思います。
100年に一度の大転換期と言われています。
仕事柄多くの社長と話をしますが、世の中の流れを読めている経営者は100人いたら3人くらいのものだと感じています。
「世の中が変わった」という経営者自身が、全く時代遅れな場合もあります。
また、「世の中が変わった」と言いながら、どのように変わったのか、世の中がどうなったのかピンと来ていない経営者が多く、だから環境にあったビジネスモデルに移行できないのだと思います。
マーケット縮小するこの日本で、昨日と同じことをしていても売上や利益は減って当然なので何かを変える必要があります。
人事の面でいうなら、今までと同じような方法で、同じような人を採用し、去年と同じメンバーで仕事をする組織が変化することはありません。「人を増やす」とか「教育のやり方を変える(質を上げる)」とか、何かを変えない限り、会社を変えて生き残っていくのは厳しいです。
今やるべきことの一つにわたしは、次の時代を感じることできる人材を採用することが大切だと思います。
つまり、20代の優秀層を採用することだと思います。
中小企業の経営者はすぐに『うちには優秀な人は来ないよ』と言いますが、優秀な人とは今まで会社が採れていないレベルの人材を採用することです。昨日よりも少し高いレベルの人材を採用する。そうやっていくことで会社のレベルが上がっていきます。
また20代を採用すべきなのは、彼らのほうが、世の中が見えているからです。これからどんな時代になっていくのか、そしてどうしていくべきなのか。年配や中年の社員を採用しても、営業や業務のレベルは上がるかもしれませんが劇的に会社が変化することはないと思います。
100年に1度の大転換期、経営者の仕事は昨日よりもいい戦略を考え、昨日よりもいい人材を採用することだと思います。
【イベントの案内】
とうかい逆求人フェスティバルのご案内
会社を変えたいと考えている経営者の方に参加してもらえたらと思います。
このイベントは、いい人材が入れば伸びる中小企業と、大企業に埋もれてしまうのではなく自分の力を生かして中小企業で核となる人材として働きたい学生とをマッチングさせるイベントです。
「とうかい逆求人フェスティバル」は、学生がブースを出し、企業が学生ブースを訪問するという、通常の合同企業説明会と「逆」形式のイベント。
【特徴】
1)1イベント参加で16人の学生と25分間の1対1面談が出来る!
2)1イベント参加費は30万円。費用対効果が高い!
3)特別な準備は不要!短期間で内定を出せる!
とうかい逆求人フェスティバルに参加する学生は東海地区で働きたい、中小企業で働いてもいい(会社規模は気にしない)方で、自分自身をPRできる優秀な学生が参加します。
学生のプロフィール一例
https://www.tokai-sr.jp/gyaku-kyujin-prsheet
【開催日】
2019年3月2日(土)10:30~17:00 @名古屋国際会議場
2019年5月18日(土)10:30~17:00 @名古屋国際会議場
2019年6月22日(土)10:30~17:00 @名古屋ダイヤビルディング2号館
【料金】
1イベント 30万円
詳細はとうかい逆求人フェスティバルの特設サイトを見てください。
https://www.tokai-sr.jp/gyaku-kyujin/
2019.01.14 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
AmazonとMaas。世の中が変わろうとしています。
次の2冊の本を読んで会社が将来も安泰だと言える人はいないと思います。
「amazon 世界最先端の戦略がわかる」・・この本を読むとアマゾンを嫌いになると思います。(笑)そうAmazonが世界のビジネスのルールを変えているからです。あまりに自然に人々の生活に入り込みすぎて、それはもうなくてはならないものになっています。経営者から見れば、アマゾンに従って一緒にアマゾンと共存するか、アマゾンがやらない分野を模索するかこの二者択一を迫られていると思います。
「MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ」・・自動運転のインパクトは自動車業界だけだと考えている経営者は多いですが全然違います。Maasがもたらすものは、交通サービス分野のパラダイムシフトにとどまらず、MaaSで実現する近未来のまちづくり、エネルギー業界から不動産・住宅、保険、観光、小売り・コンビニまで、全産業に変革をもたらします。すべての企業が変化せざるを得ないことをあらためて確認しました。今までと同じで残れる会社は一社もないと思います。
今年のキーワードはずばり「ゲームチェンジ」だと思います。
「ゲームチェンジ」とは、ゲームのやり方、ルールが根本的に変わることですが、2019年はさらに加速すると思います。これまでの業界常識がいきなり覆され、予想もしていなかった他業種や新規企業にシェアを奪われる事態が、ありとあらゆるところで起こっていくと思います。この変革期に、未来に向けて投資できなければ将来は厳しいと思います。
働き方改革もその「ゲームチェンジ」の一つといえます。
働き方改革は、根本的な生産性改善ができない企業を国として締め出す改革です。
労働人口減少する日本で、今までのGDPを維持しようと考えた場合に生産性をあげるしかないという考えから国が変えた「ゲームチェンジ」です。
2019年4月1日(中小企業は2020年4月1日)から新たな残業の上限規制が始まりますが、このルールの中で一定の生産性が上げられない企業は、従業員にまともな給与も払えないので、マーケット的にも締め出されると思います。
このような「ゲームチェンジ」の時代に大切なことは、常識を一旦リセットすることです。
人は誰でも過去の経験、成功体験、過去学んだことなどから、自分の中で常識を作り上げています。
この「ゲームチェンジ」の時代には、この自分の中で作り上げた常識がすごく厄介です。というのも、時代は今までの常識が通用しない時代なのに、多くの経営者が自分の中で作り上げた常識に阻まれてチャレンジできなくなっているからです。
新しい提案をしても「うちの業種ではそうはいかない。うちの会社にはまだ早い。」と言って何もしない経営者の多くは、自分の中での常識に囚われて他の企業の先進的な取り組みを見ても何の反応もしません。
ゲームチェンジの時代に大切なことは、常識を一旦リセットすることです。常識をリセットできれば、いろんな方法が見えてくるからです。
2019年のキーワードは「ゲームチェンジ」。
自分の中での常識がチャレンジを阻む!
2019年、大切なことは経営者が自分の中での常識をチェンジできるかだと思います。
2018.12.24 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
現代経営のキーワードとも言える超・人手不足!
働く人にとっては超・売り手市場ですので、望めば転職先はいくらでもあります。社員の満足度が低い会社はおのずと離職率も高くなっています。
スターバックスの離職率は、業界平均の3分の1と言われています。その理由としては、スターバックスの「サードプレイス(第三の場所)」というコンセプトがあると思います。
家庭でも職場でもない「サードプレイス(第三の場所)」という居心地の良い空間を提供することがコンセプトのスターバックスには、スターバックス好きのお客様(ファン)が集まります。当然、ファンは好意的な目で従業員を見ます。従業員とお客様は良好な関係が築けますので、従業員は働きがいを感じることができるので離職率は下がります。
少し話は変わって、わたしの事例です。
わたしは、大学を卒業して百貨店に就職しました。そこで外商という富裕層に向けた営業をしていました。一見、つらそうな仕事に思えますがお客様対応が嫌で辞める人はめったにいません。それは、お客様が既に百貨店のファンだからです。
当時25歳で商品知識もビジネスマンとしても未熟な私が、お客様のところに訪問しても好意的に接してくれました。それどころか、応援してくれていて、仕事をする上で大切なことや、ビジネスマンとして成功する秘訣なども教えてくれました。お客様に成長させてもらったと思っています。ファンであるお客様から期待してもらっているという実感から、毎日仕事に行くのが楽しかった記憶があります。
お客様が自社のファンになってくれることは、社員が楽しく働くことができ、社員満足度を上げ離職率を下げます。
反対にいうと、お客様がファンにならないようなビジネスモデルやファンがいない会社には、どんどん人が離れていきます。
弊社の顧問先を見ていても、お客様をファン化させることができている会社の離職率は低いと言えます。
「お客様をファン化させる!」ことは、超・人手不足時代の経営の重要なポイントです。そして優秀な経営者は、意図的にお客様を自社のファンにするような取り組みをしています。
みなさんの会社はどうでしょうか?
2018.12.10 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
以前、日本電産の永守氏が時代は「3T経営」と「3K経営」だと言っています。
「3T経営」とは低成長・低収益・低株価で営業利益はせいぜい5%程度の会社です。
「3K経営」とは高成長・高収益・高株価のことで営業利益が10%あるいは15%の会社です。
永守氏は営業利益率10%は5%の2倍ではない、率の差は2乗で効くので経営の力の差は4倍の差だと言っています。
中小企業の場合は、株価はピンとこないので、「3T経営」とは低成長・低収益・低評価、「3K経営」とは高成長・高収益・高評価です。
評価とは社員の評価(社員満足度)、取引先の評価、お客様の評価と言えます。
昨今、ネットの影響で、評判が悪い会社は人が集まらず、人不足から機能不全を起こしているケースが見られます。人が来なければ事業の継続性も疑われます。
働き方改革が2020年から本格的に施行されたら中小企業にとって不都合なことだらけです。
労働時間が制約されれば、今まで残業代ありきで生活していた人は大きく年収が下がり、残業がなくてもしっかりと給与がもらえる会社に転職するでしょう。
年間休日の少ない会社は、働くに値しないという先入観を持たれますので、休日を増やさざるをえません。
この2つをとっても収益性の高い会社しか実現することできないと思います。つまり「3K経営」を実現している企業でなければ生きていくことができません。
働き方改革は、「3T経営」をしている会社に引導を渡す改革と言えます。
わたしは「働き方改革」はつくづく「稼ぎ方改革」だなと思っています。
現在、収益性が低い会社は、2019年10月の消費税の増税前までに、高収益化への変革の兆しが見えなければ、次の時代は本当に厳しいと思います。
では「3K経営」を実現させるためにやらないといけないことは何でしょうか?わたしが何百社とみる中で「3K経営」を実現している会社の共通点は次の3つです。
①自社の長所を生かし、業務を絞り込みそれを伸ばすことができている。
➁客数が多く、単一の業界に依存していない
③商売の主導権が握れている。
皆さんの会社はどうでしょうか?わたしの会社は今はまだ「3T経営」です。「3K経営」の実現には①と③に課題があることが分かります。
①の業務の絞り込めている会社は非常に強いと思います。最近の業績が伸びている企業、例えばLINE、チャットワークなどは商品がそのまま会社名になっていて絞り込みがしっかりできていて、高収益の代表格と言えます。
③については、最近ではヤマト運輸などの物流会社が商売の主導権を握っている企業と言えるように思います。
「値上げに応じなければ仕事を断ります。」言うことができる会社と言えますが、これからの中小企業でも強い会社はどんどん不採算な仕事を切り捨てていくだろうし、儲かっていない中小企業が儲かるようになるために不採算な仕事を切り捨てることが重要になっていくと思います。
時代は大きく変わります。
まずは増税前に2019年9月までが勝負。この時点で「3K経営」への道が少しでも見えていなければ非常に厳しいと思います。
わたしもどうせ投資するなら今だと思い様々なチャレンジをしています。
「3K経営」へのシフト。
それは、わたしにとっても生き残りをかけた挑戦なのです。
2018.11.26 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
経営において、先のことを考えることが大切だと言いますが、2 0 3 5 年ごろの世界がどうなっているかをイメージする必要があります。
社労士事務所にやってくる未来。デジタルガバメント構想(詳細は過去のブログで)によって社会保険の手続きを代行する仕事は間違いなくなくなるでしょう。
従米のやり方で努力すれば何とか5 年くらいは持つかもしれませんが、今の延長戦でやっていたら、10年後は、事務所が半分以下になっているかもしれません。
何もそれは社労士業界だけではありません。中国のスマホ決済や預金、融資などの現状を見ると、銀行も今の形では生き残れないと思います。 また、 そのころには電気自動車 (E V ) がかなり晋及していて、 EVになれば、既存のガソリン車の部品会社も変わらざるを得ないと思います。
カーシェアリングが進めば、車も今の5分の1くらいになると思います。街中を見渡せば動いていない車が山ほどあるので、それが同時に動きだすのです。車は所有から利用へ変わっていくのです。トヨタ自動車は、何年も前からそれに気づいていて、定額制サービスやソフトバンクとの提携など変化への対応に投資しています。
会社、個々が大きな変化を捉え、どう対応していくかが重要であることは言うまでもありません。また変革期は、必ず投資がいります。やはり、収益を出すこと、その収益で次のチャレンジを継続していくことが大切になるでしょう。そして、このような時代を乗り越えていくにはやはり、人だと思います。
不景気で潰れた会社はほんのわずか、会社は内から潰れていくのです。
「人がいなくて目の前の仕事に追われて、新しいことにチャレンジできない。」「仕事をもらっても人がいない。」「人がいるけど、誰も新しいことにチャレンジしない。やる気がない」と言っている会社は、産業の革命を待たずに世の中からなくなってしまいます。
これからの中小企業のすべて会社の課題は、『マーケットに対して、ビジネスモデルをどう変革していくか?』と『どうやって人を集めるか?
つまるところこの2点に集約されると思います。当然ですが、ビジネスモデルが秀逸で人が集まればその会社は残るでしょう。ただビジネスモデルが秀逸でも、人がいなければうまくいかないし、人がいなければ秀逸なビジネスモデルも作れないでしょう。そうなるとまずやらなければならないことは会社を人が集まる会社にするということだと言えそうです。
どうしたら人が集まるか?わたしは次のような会社は人が集まると思います。
1主体性のある社員が、自ら学んで実践できる場がある企業
やる気があり、勉強好きな社員が成長できる場所があり、そして社員がやりたいことを実践できる会社は人が集まります。
2毎年、労働条件が向上している成長企業
会社と社員の成長に合わせて、毎年労働条件が良くなっていく会社でないと、長く働くことができません。大企業の給与相場とまでは言わないまでも、それに近づけていくことです。そのために、稼ぐことが重要になります。
3社員に熱狂的なレビューを書かれている企業
Vorkers、転職会議などで社員が自分の会社について、熱狂的なレビューを書いている会社は、きっと良い会社だと思います。
わたしは、この3つだと思います。このような会社を経営者がどうやって作るかです。
不景気で潰れた会社はほんのわずか、会社は内から潰れていく。
そして経営は内部要因、とりわけ経営者で決まるのです。
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★セミナー情報★
1、働き方改革関連法対応実務徹底解説セミナー
【日程】12月7日(金)14:00~16:30 ウインクあいち 会議室1801
【詳細・申込】https://www.tokai-sr.jp/181206seminar
2、デジタルガバメントで激変する社労士業界で生き残る!!(社労士向け)
【日程】12月11日(火)14:00~16:00 ウインクあいち 会議室1304
【詳細・申込】https://oslp.officestation.jp/sem-181211.html
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2018.08.06 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
弊社に「オフィスおかん」というものがあります。
「BtoE」という分野のビジネス分野で伸びている企業のサービスです。
「BtoE」とは「Business to Employee」の略です。※企業⇒企業 BtoB(Business to Business)企業⇒個人 BtoC(Business to Consumer )
このビジネスのキーワードは「あなたの会社の従業員のお悩みはありませんか?」です。
オフィスでの需要ではなく、オフィスで働く従業員のニーズに対応するビジネスです。
BtoE」のビジネスで言えば、グリコがやっているオフィスグリコが国内では最も有名です。
オフィスにお菓子が入っているBOXや飲み物が入っている冷蔵庫を設置してあり、商品を取り出して、代金を箱に投入すると商品を購入できるシステムです。
さて弊社のオフィスおかん(https://office.okan.jp)はというと、健康的で安心・安全なお惣菜をオフィスに常備できる社食宅配サービスです。
月に2回、健康的な食材が真空パックで送られてきます。
その食材が事務所の冷蔵庫に入っていて、従業員は1品100円で買うことができます。
実際に弊社に設置してあるものはこのような感じです。
ここからは経営の話ですが、このような業態ではライフタイムバリュー(以下、LTV)、すなわち「顧客生涯価値」をいかに最大化するかが、利益を最大化するカギになります。
ライフタイムバリューの算式は次の通りです。
LTV=①平均注文単価×②年間平均利用回数×③平均継続年数×④粗利率
この「BtoE」のビジネスの強みは、②年間平均利用回数と③平均継続年数の数字が大きいことです。
一旦会社に設置すれば競争がなく、非常に安定して収益をあげることができます。
各社が従業員満足度の向上を目指している今の時代において、こういった「BtoE」のビジネスモデルがもっともっと活性化していくのではないかと、私は予測しています。
社員旅行、バーベキューなどの福利厚生をしている企業も多いと思います。
オフィスおかんやオフィスグリコの良さは、従業員が福利厚生を感じる回数が圧倒的に多いことだと思います。
従業員視点で言えば、福利厚生を受ける機会が多いということにもなります。
是非、オフィスグリコ、オフィスおかんなどの「BtoE」モデルの福利厚生も試してみてください。
従業員の評判は悪くないと思います。
2018.06.25 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
大前研一「個人が企業を強くする」という本を読んでいて、給与が上がらない唯一の国日本という記述がありました。
20年以上も日本の給与はあがっていないのです。
これに関しては、様々な要因があります。
中小企業でも実際には、しっかりと儲けている企業で社員に還元できている企業もあり、やはり経営者の手腕がそのまま経営力であることに疑いはありません。
その一方で、働く社員も気づかないといけないことがあります。
言われた通りにやっていれば給料が上がっていく時代はもう終わっているということです。
会社から言われたことを言われたとおりにできたとしても給与は上がりません。
ごくごく単純で、お客様から1日20,000円で頼まれたものを、20日間やる。
売上は40万円。
仕入れを引いた粗利益が30万円
この人に払える給料は、普通の会社ならどれだけ多く払っても10万円です。
この仕事をどれだけ一生懸命やっても、質を上げても10万円なのです。
もちろん、言われた事を、言われた通りにやる社員も、会社には必要です。
現実的に、書類を郵送したり、書類を作ったりするそういう人は必要なのです。
しかし、残念ながら、そういう社員の給料を上げることはできないのです。
上げてしまえば、会社は潰れてしまいます。
売値は変わらないからです。
報酬が上がり続けるのは、一部の社員だけです。
それは、自ら考え、自ら仕事を作り出す社員です。
ずっと前に、稼ぎ方のルールは変わったのです。
会社の指示通りにやれば、経験を積めば給料が上がる。
それは高度成長期で物の値段がほっといても上がる時代の考え方です。
会社の言われた通りに働くことは、会社にとってはありがたい存在です。
しかし、現実的にはそれでは給与は上がりません。
稼ぎ方のルールが変わったことに、気づいていないのです。
言われたことをやれば給与が上がるというルールが崩壊しているということにです。
そして、最悪の場合には経営者自身もそれに気づいていないのです。
親会社から言われたことを言われたとおりにやる、中小企業の経営者。
中小企業の経営者が、親会社から、「うちの会社の言うことをしっかり聞いて素晴らしい。」と表彰されて喜んでいるとしたら、大問題です。
あなたが飲食店のスタッフで、毎日、遅刻をしないで出勤し、接客が丁寧で、調理もできて、盛り付けもきれい。
でもお客様が増える方法を考えたり、来店をしたお客様の客単価をあげる方法を考えたりして、それを実行に移し、成果が出せなければ会社はあなたの給与を増やすことはできないのです。
「社長、生活ができないので給与をあげてください。」
中小企業で社員からよく聞くフレーズですが、まず稼ぐ力のない会社が悪いこともあります。
そして、もう一つは社員自身が言われたこと、与えられた事をやるだけになっていないか?
与えられた仕事をやるだけの社員に、会社は大きく給与をあげることは難しいのです。
2018.06.04 経営ブログ 名古屋の社会保険労務士 久野勝也
事業をやるうえで圧倒的なスピードが大切だと思っています。
スピードを求めて、瞬時に決裁する。
経営者という仕事の情報量、経験値が高い人は、そのスピードがはやいのです。
情報量が多い人は、決断をするための重要な点を瞬時に理解し、経験値が高い人は、毎回決断する事柄は違うが、決断の中身は類似のものがあり、過去同様の案件をこなしているからです。
そして天性の経営者としての嗅覚を持っている人もいます。
会社を伸ばせない、会社を潰す経営者の共通点は、物事の決定スピードが遅い、いつまで経っても決断できない。
いつまで経っても決められない経営者の共通の言うことはいつも「やれそうならやる」。
誰かが「うまくやる」のを見てから物事を決定するので、当然その時には市場は飽和していて、事業は失敗に終わってしまいます。
話を元に戻します。
経営者の決断の中で大切なのは決断のスピードですが、優秀な経営者にはある共通点があります。
それは時には、はやく進むためにゆっくり歩くことを決断することがあるのです。
例えばAという店舗を出店する。
うまくいかない。
地域が悪かったと、違う地域にBという店舗を出すとうまくいく。
結果として、地域が違ったと結論付けてまた違う地域に出店する。
二流の経営者はこれを反射的に繰り返していきます。
こうやっていくと地域という思考のフレームから全く脱しないのです。
優秀な経営者は、ここで敢えて立ち止まります。
うまくいかない⇒立地
この理由以外に他の理由がないか?
過去のデータを分析し仮説を立てて、じっくり考えて次の店舗を出すのです。
そして、うまく行く法則が分かったら、そのあとは、またはやいのです。
この場合に経営者がやったことは、過去の思考のフレームを壊し、新しい仮説を立てて新店舗を出す決断を即決したのです。
事業を拡大させている経営者の歴史を紐解いてわかったことは、とにかく決めるのがはやい。
そして、そのはやいのは、はやく進むためにゆっくり歩くことを決断をするのがはやかったり、やらないと決めることがはやいのです。
はやく進むためにゆっくり歩いているのか、何も決断していないのか、外から見ると同じように見えますが、その先の未来の差は、まさに月とすっぽんなのです。
■社会保険労務士法人とうかい 代表
■株式会社ダイレクトHR 代表
多岐にわたる社会保険労務士の業務のなかでも、採用に関する業務を得意とする。
希望の人材像の設定の仕方や場面別での応募媒体の設定方法、企業を成長させる人材の見分け方など、実践的な採用戦略を指導している。
2018年には採用支援専門会社を立ち上げ、中小企業の成長を人事労務の面から支えている。